メイリアの来日!?
「おい。あれの様子は?」
「いえ・・・・・それが・・・・・・・」
「どうした?」
「まだ目覚めの兆候が一向に見られません・・・・・」
「うむ・・・・・そうか・・・は・お・・・・き・・どうするか・・・・」
「は?」
「いや・・・・・なんでもない・・・」
「はぁ・・・・・・」
廊下を歩く男達はそんな会話をしながら一つの部屋に入る。
中は照明が落とされているのか暗い。そして一際目立つ中央の水槽。
中には少女がいた。
その少女を見て男は、
「ったく、いつになったら目覚めるんだ!?コイツは!」
そう怒鳴って水槽を叩く。
それに対しもう1人の男が少し怯えたように答える。
「そ、それが・・・・・・・・・色々な方法を試しました・・・・・しかし何をしても目覚める兆候がまったく見られないのです・・・・・・」
「さっきも聞いた!」
またもや男が怒鳴る。
「あの〜ではアレを試してみたらいいんじゃないんですか?」
いつの間にか怒鳴っていた男の後ろに、もう1人の研究員がいた。
髪は長めで、髪色は紫。背は180くらいで中肉中背。しかし顔はニヤニヤと汚い笑みを残していた。
その研究者はツカツカと歩み、水槽の隣で止まったかと思うとポケットから何かのボタンを取り出した。
「き、きみ!そ、それは!」
「ん?何なんだ?アレは」
男はもう1人の男に訊ねるがもう1人の男は答えない。
「答えるんだ。まだここにいたければ」
男がもう一度ハッキリと言う。
そして、もう1人の男はその言葉に怯えるようにゆっくりと話しだす。
「あ、あれは今までやってきた事の中で一番有効かと思われる手段であり、且つ、危険な手段です。」
「何だ?それは」
「それは・・・・・・・・・・」
男はまた口ごもる。
それに痺れを切らしたのか男は水槽に向かって歩き、研究員の胸倉を掴み問いただす。
「何なんだ!それは!答えろ!」
しかし科学者はニヤニヤした顔を崩さない。
男は科学者の持っていたボタンを奪い取り、そのボタンを押す。するといきなり部屋のスピーカーから声が漏れる。
『直ちに室内の電気を全て消してください。直ちに・・・』
「な、何が起こったんだ!」
男は叫ぶ。
科学者はニヤニヤした顔から心底嬉しそうな顔になり答える。
「今から1分後にはこの部屋全ての電力はある機械に吸い取られる。その機械は彼女を破壊し、そして再構築する。
いわば分子の再構成。それを実現させるのがこの【ディアブロ】ですよ。」
「な、何だと!そんなことは現実的に考えて不可能だ!しかもふざけるな!何が【悪魔】だ!一々勘に触る!第一そんな事をしてしまったら、少女は死んでしまうじゃないか!」
「そんなこと言っても、もう何も変わりませんよ。ほら。」
『電力供給開始。残り30秒。』
「ど、どうするつもりだ。」
「どうするも何も。選んだのはあなた自身ですよ。神城社長」
「ちっ!」
神崎は自分が愚かだったことに今頃気がつく。
しかし今自分を責めていても何も変わらない。そう、ただ見守るしかないのだ。
『残り10秒。9.8.7.6.5.4.3.2.1.0。第一放出開始。』
水槽の中に電流が走る。
かなりの電流だということは神崎にも分かった。
だが、しかし少女はまだ目覚めない。
「まだかぁ・・・・以外に強情だなぁ」
『第二放出開始。これ以上の放出は危険です。それでも放出しますか?』
「おう。ちゃちゃ、ってやっちまえ。」
『了解。第二放出開始。』
今度は水槽が震えた。
だが依然として少女は動かない。
「まだかぁ・・・・・・しょうがない・・・・・最終放出開始。」
『了解。最終放出開始。』
「ガリィィィィィィ!!!!!」
ついに水槽が粉砕する。
中にあった水が当たり一面に飛び散る。
神崎は頬に付いた水を払い少女に目を向ける。
そこにはコードを背中に付けた全裸の少女が、横たわっていた。
「だめだったかぁ・・・・・しょうがない、解剖部に連絡、連絡っと。」
科学者はもう片方のポケットから携帯を取り出す。
神崎は少女に近ずく。何故近ずいたのかは分からない。ただ何と無くこの少女が自分を呼んだような気がしたのだ。
「ん・・・・」
気のせいだろうか。少女が今息をしたような気がする。
「まさか・・・・」
神崎は少女の肩を揺すってみる。
「ん・・・んぁ・・・・・」
今度ははっきりと聞こえた。
少女が確かに息をするのを。
「お、おい!君!この子は生きているぞ!」
神崎はさっき怒鳴った時よりも大きな声で研究員を呼ぶ。研究員は携帯電話を放り投げると少女に近づく。
そして少女の脈と口の動きを見る。
「確かに・・・息をしていますね・・・・・やりましたよ!やった!やったぞ!」
研究員は何故か大喜びである。しかし神埼には研究員の歓喜の声など聞こえていなかった。
「つ、ついに・・・ついに・・・・私は世界最高の人間となる・・・・・世界最高だ・・・・私は世界最高になるんだ・・・・・お、おい・・・起きろ・・・起きるんだ・・・」
またもや神崎は涎が垂れたままで少女の肩を揺らす。
そのとき少女の目が不意に開かれる。
吸い込まれるような美しさと、虹色の眼球。
それが神崎の見た最後の光景だった。
『今日、○○会社の研究所が突然爆発しました。依然火は消し止められておらず、目撃者もいなかったようです。
これは何かの事故なのでしょうか、それとも人為的なものなのでしょうか。今後も警視庁は捜索を続けています。
では次のニュース。
芸能人の・・・・・・・・・・』
すいません・・・・紹介での裸のメイリアは多分まだまだ先です・・・・・・すいません・・・・・・これからも一応頑張りますので応援ヨロシクお願いします。
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