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I-State(侵略国家)  作者: エス
国衛隊 入隊編
24/63

第24話:中枢神経系④


――時を同じくして、国衛隊本部。


複数の幹部達が並ぶ。


その一室に、国衛隊におけるオウカの上官の女性、マキが召集を受けている。




その内容。


シーナ国の南に位置する小国・北夕鮮が、無害通航権の範疇を超え、日ノ国領海である尖閣諸島の付近を航行している。


つまり、領海侵犯をしている……とのことだ。


シーナ国の 尖閣諸島付近への領海侵犯は毎日の様に頻発していたが、2カ月前からは何故か突然 止まった。


それと入れ替わる様に、1か月半前からは北夕鮮も同じように領海侵犯を繰り返しているのだ。


そして、尖閣諸島との距離は日を追うごとに狭まる。


このペースだと数日の間には上陸……も考えられる。




北夕鮮は、シーナ国と手を組んでいるのか?


または、その様に思わせるミスリードなのか?


……判断しかねる。




なので、こちらも相応の態度を示さねばならない……とのことだ。


(相応の態度示すの 遅えよ、と内心思った。)




「――北夕鮮と日ノ国では、ウチの方が総戦力は明らかに上。


さらに、集団的自衛権・アメルカとの安全保障条約もある。


あちらも、本格的には日ノ国を侵攻しようとは思っていない。


ただの威嚇だろう」


だから、至急チームを編成後、現地に行き退去要求をしろ……との指令だ。




「了解しました。至急 手配致します」


そのまま敬礼をし、その場を後にするマキ。


長い廊下を歩いている。


廊下には、誰もいない。




――怒りが湧いてくる。


生まれ落ちた時より、慣れ親しんだ この国。


私自身が成長するにつれ、世界を知るにつれ、どれだけこの国が素晴らしいかを知った。


先人たちが命を賭して創り上げた、美しいこの国。


――なのに、この国を侵略しようとする者たちがいる。


隣国にも、国内にもだ。


聖人君子の様な顔をしながら、ヤクザが相対的に善人に見える程の悪を成す。




――マキの両腕に、血管が浮き上がる。


防衛省にも国衛隊にも、スパイはいるだろう。


あの幹部連中の中にも、スパイがいる可能性もある。




――私の かつての親友は、優しすぎた。


故に、クズ共が群がった。


高校時代のクラスメイト達に金を無心され、職場では仕事とストレスを押し付けられ、尊厳を破壊され――人間としてではなく、便利な道具として扱われ続けた。


それでも その子は、いつか理解ってくれる、変わってくれると、クズ共を信じ続けていた。


私は、親友の異変に気付きつつも、国衛隊の任務が忙しく……深く考える余裕もなく、故に 特に何も出来なかった。


……いや、しなかった。


最期に[マキ。今まで本当にありがとう。ごめんね]と、送信予約されたメッセージが私の元に届く頃には――短すぎる生涯を終えていた。




――マキの顔に、青筋が立っていく。


優しさは、相手を選ばねばならない。


優しくすると、際限なくつけあがる奴はいる。


優しさは、クズ共にとっては 付け入る隙でしかない。


クズ共との対話方法は――まず精神暴力、そして物理暴力だ。


日ノ国の外交には、両方が圧倒的に足りない。




――日ノ国の平和を破壊する者は、敵は、クズ共は!


片っ端から血祭りに上げてやる。


日ノ国ナメんなよ ゴラァ――





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