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I-State(侵略国家)  作者: エス
国衛隊 入隊編
18/63

第18話:最終目的⑦


――賊たちは、10秒間ほど考えた後その申し出を承諾。


――店主は、自らの両手首に手錠を装着した上で、賊2名に捕らえられた。


賊の1名に、左腕で首をロックされ、その喉元にナイフを突きつけられる形となった。




――人質になる事から解放されたエレナは、神妙な面持ちでオウカの元に駆け寄る。


「ぐすっ……ふえぇ……」


オウカに泣きついて崩れ落ちる――演技をしている。


オウカはエレナを抱きしめながら、小声でエレナとの意思疎通を始めた――




「おら、とっとと金持ってこい!」


賊の1人が、不動産屋の主人に向かって叫ぶ。




――国衛隊の上層部から直々に伝令が来た。


[<緊急>直ちに増援を向かわせるが、間に合わない。2人で制圧せよ]


”2人で制圧せよ” という命令。


言質を取った……と解釈しよう。


自称・人権団体から、加害者の人権の為に 善良な市民を危険に晒すことを厭わないアホグループから、意味不明な文句を言われた際の防波堤には なってくれるだろう。


……多分。




――16秒後、オウカとエレナは動き出した。


泣き崩れている演技をしていたエレナは、駆け出しながら 小石を その右手に掴み――


店主の喉元に向けられているナイフ――を握っている右手の甲に向けて、放った。


オウカは、賊たちがエレナに動きに気を取られた虚を突き 走り出し、賊たちとの距離を詰めていく。


-ガツッ-


賊の内の1名は、右手の甲を骨折。


鈍い音が響くと共に、ナイフは宙を舞う。


「チィッ!」


舌打ちする賊の眼前に、既にオウカの姿があった。


――大丈夫だ、低く偽った実力で行ける――




-カチャッ-


男の右手は 掌底のような形を取り、同時に右手首から新たなナイフが姿を現した。


隠し武器――


-ブンッ-


オウカの顔面に向かって、そのナイフを振る。


オウカは、反射的に実力を出す――必要は、なくなった。




――ナイフが、オウカに届かない。


オウカの顔面が、男から急速に離れていく。


男は、事態が呑み込めない。


……え、なんで?まるで、世界が倒れていく様な……。


がすっ、という鈍い音と共に、男の意識から世界が消失した。


――蕎麦屋の店主が、後ろによろけて それに押されて男が後ろに転倒した……という体裁で、


男の後頭部を地面に叩きつけ、失神させたのだ。




-ドッ-


その横で、エレナは賊の1人の睾丸を蹴り上げた。


男は、目を見開き 声にならない声を上げながら、次々と糸が切れていくマリオネットの様に奇妙なダンスを踊り――その場に崩れ落ちる。


間髪入れず仰向けに倒れた男のナイフを握ったままの右手首に、体重を乗せた右脚の踵を落とした。


男の悲鳴が響き渡る。




――決着。


不動産屋の主人が持ってきたガムテープで、賊2人が ぐるぐる巻きにされていく。


(賊2名が所持していたナイフは全て、押すと引っ込むマジックナイフだった)


その様子を、We TubeやTwittelなどのSNSに上げるべく撮影する者たちが、ARレンズ対応型Wi-Fiマイコンを向けて取り囲む。


(一般には、装飾品型のWi-Fiマイコンが販売されている。カメラ機能付きのもある。


※ARレンズでの撮影は、撮影者の視界が 撮影方向に固定されてしまい大変危険なので できない仕様。)


――そして、冷静な目でオウカとエレナを見ている数名の者たちもいる。


メイフェイは、狼狽えて 落ち着きなく周りを見渡す……フリをしながら、その者たちの顔を記憶していく――



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