ここは俺に任せて、お前らは先に行け!
・ここは俺に任せて、お前らは先に行け!
【ここはおれにまかせて、おまえらはさきにいけ!】
使用者
・おもに和解した敵や、今まで主人公と仲が悪かった味方が使う。
使用する状況
・主人公が最後の敵へと向かう時に現れる、いわゆる中ボスを引き受けるパターンが最多。
使用後の症状
・敵には勝てるが、その時の戦いで死ぬ確率は高い。
・稀に生き残るが傷を負うのはさけれない。
使用例
「ここは僕に任せて、お前らは先に行け!」
「そんなことできるかバカやろう! 待ってろ、今助けに行くからな!」
「バカはお前だ。 あいつがつくってくれたチャンスを無駄にするな! ほら行くぞ」
「ちくしょう! 待ってろ、必ず助けに来る。 それまで待っててくれ!」
ーーふむ、やっと行った、か。 まったく、あいつは手に負えない程にお人好しだ。 おまけに掛値なしに人を信用するなど、愚かの極みでしかない。
僕はあいつのようなお人好しは嫌いだ。
僕が今までお前たちにやってきたことを忘れたわけであるまいに。 そのうえ僕が本当に敵を足止めするかどうか、わからないというのにな。
……しっかし。 なんてことを言ってしまったんだろう。 見える範囲で既に百を越える兵士。 それが目前に迫っている。
そして、そんなことを考えているうちに、ほら。 囲まれる。
「武器を捨てろ! 今すぐ投降すれば命を保証しよう!」
うるさいな、静かにしてくれよ。
「聞こえないのか! 今すぐ武器を捨てろ!」
この状況じゃあいつ等の仲間だと思われているってことじゃないか。 僕はそんなことを認めてなんか、いない。
だがまぁ、ここで借りを返しておくのも悪くないかな……
「今から5秒数えーー」
「うるさい!」
「い、……はぁ?」
「これでも王国騎士団副団長だったんだ、お前等雑魚におくれはしない」
「それは投降しないということか?」
「貴様等に無駄口を叩く暇はあるのかな?」
「ふむ、君は勇気と無謀をはき違えているな。 まぁよかろう。 …… かかれぃ!」
僕には野望がある、こんなところでは死ねない。 まして、あのお人好しのための足止めなんて言語道断。
僕をこんなことに使うなんて……いや、自分で言ったんだっけか。
ともかく、
ーー僕はお人好しが嫌いだーー