異世界でした。
"目を覚ますとそこは異世界でした。"
「うーむ。どうしたもんか。」
遡ること2時間前……
青い空、白い雲、見渡す限りの大草原。全く見覚えのない場所で目を覚ました僕は、少量のスナック菓子と炭酸飲料の入ったレジ袋を片手に1人で頭を抱えていた。
(コンビニへ行った所までは、覚えている。がしかし、その先の記憶が無い。というか、そもそもここはどこなんだ?)
「夢か?それにしては、リアルだ。」
試しに頬をつねってみる。
「うん、痛い。となると考えられる展開は、ただ一つだよな〜」
『異世界転生』それは人間が考えた夢物語だと思っていた。
「いざ自分が体験しても実感は全くないんだな〜」
もし本当にここが異世界なら"アレ"が使えるのではないか。ものは試しだ。やってみよう。
「コホン。根源たる炎よ、我が望みに答えここにいでよ。第1級帝印魔法ダイナミックバーン!!」
・ ・ ・
……まぁ、そうだろうな。周りに人がいなくてよかったよ。こんなの誰かに見られてたら死にたくなるぐらい恥ずかしいわ。
「っぷっぷぷ。クククク、アハハハハハ。ダイナミックっバーンって。アハハハハ、お腹痛い」
「え!?誰!?いつから居たの!!」
いつの間にか現れたぬいぐるみのようなやつに笑われた。滅茶苦茶恥ずい。
「いつからって"根源たる炎よ"辺りですかね。ククク。」
「最初じゃねえかよ!!」
「そんな事より……ふぅ。初めまして。私の名前は、パラド。あなたの相棒兼ナビゲーターをやらせてもらいます。以後お見知りおきを。」
「相棒?ナビゲーター?」
嫌に親切な展開だな。
「えぇ。その名の通りあなたのここでの生活をサポートしてさせていただく存在です。」
(まぁ、こんな何も分からないところで1人っていうのも大変だろうし使える物は、使わせてもらおう。)
「僕は、道影翔。よろしくな。」
という訳で仲間を増やし、今に至る。
(悩んでても仕方ないな…うん。)
「パラド、元の世界に帰りたいんだけど。」
「それは、私には何とも……まぁ、魔王あたりを倒したら元の世界に帰るとこができるんじゃないですかね。」
適当すぎるだろ。
「魔王を倒したら帰れるんだな?」
「さぁ?」
(おい。そこは、言いきってくれ。)
「じゃあ、まぁそういう事にしとくか。仕方ない、ここから1番近い街は?」
「北に進むとオセルという街があります。」
「じゃあ、そこまで案内してくれ。」
「了解!!」
こうして僕は、相棒(自称)でナビゲーターのパラドと共にオセルに向かって歩き始めたのだった。そしてこの時の僕は、知らない。この先に起こる最悪の展開について……。
こんにちはこんばんはおはようございます。ずんだ餅です。のんびりまったりやらせてもらっています。さて、今回の作品は、自分のやりたいことを詰め込もうと思ってます。具体的には、ネタバレになるかもなので言えませんが、かなり難しそうです。定期的な更新とまでは行きませんけど少しづつ更新していくので暖かい目で見守ってくださるとありがたいです。