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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1990年代

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その22 平和と日本人   寝ることの大きな意味    研修旅行

   平和と日本人


平和が続けばいい

もっと

もっと長く

「総動員」がかからぬ時間が


平和の土俵の上で

「個」を磨き合う時間が

もっとあればいい


「全体」の幻想が

立ち枯れてしまうほどに




   寝ることの大きな意味


今枕に頭を落とすここまで

生きてこれたということ


遠く思えた日も

もはや明日だということ


たどり着いた生を

寿いで迎え

新たな力を加えて

送り出すもの




   研修旅行(慰安旅行とは言わない)


雑多な人種をぶちまけて

あふれかえる街路

路上の空間を

左右から埋めつくす看板

華やかなショーウインドーの連なり

倒れかかる高層ビル


バスの窓の外には

テレビでもよく見た

香港の風景の本物が

広がっているのに


風景と僕との間には

一人の男がはさまっていて

カメラを構えて

キョロキョロしているのだ


しかし不思議だな

昨日までは北九州のアパートにいたのに

今は香港の真っ只中か

と窓の外に目を凝らすと

男の横顔が視界に入って


ガイドの巧みな話術も

十分に味わったので

おう、これこそ旅の目的

窓外の眺めをこそ

と視線を向ければ

男の視線とぶつかるので


二日目が終わり

明日は席替えを申し出ようと

思ったりもしたが


相手は勤続二十数年の総務部長

こちらは二年目の平

であってみれば


かくて和気藹々と

旅行は終わったのだった。


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