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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1990年代

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その10 見ているか   自由

   見ているか


見ているか

この富の偏在

アクセク働いても

家の建たない生活


気づいているか

資本(かね)ばかりが大手を振る

人間が見えない街

ウサギ小屋と檻との往復を

こよなき幸福(しあわせ)

抱きしめる生活


見つめているか

この過労死

死ぬほどに働かねば

衣食住さえ

確保できぬ生活


握っている者がいる

蟻たちの苦悩と諦めが

積み上げたものを

一手に握っている者が




   自由


走るペンを止めて

目を上げれば


図書館の窓の外

空から雪が舞いおちてくる

木の葉が静かに受けとめている

傘をさした人が行く

犬を散歩させる人がいる

不安気に左右を見て車が曲がる


窓際に立ち

気ぜわしく本のページをめくる少女

索引カードの引き出しを

出し入れしてふざけ合う子供達


眺めている私


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