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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1990年代

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66/295

その6 壁   待ちぼうけ

   壁


ベルリンの壁が壊れた

東西の市民達が

歓呼して祝盃をあげた


壊せ 壊せ

壁はすべて壊せ


壁の裏側には

呻きがある

絞殺がある


それにしても

壊されたベルリンの壁の背後に

紫禁城の殿門のように連なる

貧富の壁

貴賤の壁

人種の壁

性の壁

社会的地位の壁

氏素性の壁

学歴の壁

思想・信条の壁

さらには

中央と地方の壁

有名と無名の壁

偏見の壁

おまけに

容貌の壁

体形の壁

………


つくづく好きなのだ

壁をつくるのが

人間というやつは






   待ちぼうけ


「人身事故」のため

列車が遅れている

とのアナウンス


「人身事故」とは

自殺なのだ

誰かが

目をかたくつむり

この世を呪って

列車に飛びこんだ


轢断の

痛苦


にもかかわらず

ヒンパンなのだ


今日も

ホームで待ちぼうけ






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