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その2 山上の対話
どうも人類は滅びそうだ
小山の頂上で
弁当を食べながら
周防灘の
煙る水平線
青い空
滑空する鳶の
何とも言えぬ自由さ
などを眺めながら
妻と話す
山頂について二十分間
四方を眺めて
自分を忘れていられた
が
この地球は蝕まれている
どうも人類は止められないね
自分を深く犯している
エゴイズムに
ストップはかけられまいね
いや
わかっちゃいないね
一生懸命
自然を壊すよ
急きたてられてね
生きるためだと
思ってね
日頃の生活だって
勝った、負けただろ
馬鹿にした、しなかったで
日を送ってるんだ
生命の網の目が
見えないからね
下る時は
少し淋しかった
目にする草や木や虫たち
そして自分たちも
滅び去るものだと思うと




