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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1980年代

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53/295

その35 点滅


友から本を贈られ

礼状を出そうと思い

住所を知るために

以前来た彼の手紙を

あれこれ探したが見つからず

断念

ところがある日ひょっこり

彼の手紙が見つかり

それではと

つかえていた思いを

葉書に吐き出す

荷を降ろした気分で

明日は投函だと

机の上に置いたのに

翌朝、階下の食卓に

持って降りるのを忘れ

仕方なく妻に投函を頼んで出勤

ところが葉書は

持って出たカバンの中にあり

帰宅してから気づき

出してまた机の上に置く

翌日、ヒゲを剃りながら

机の上の葉書の

表になっている文面を眺め

忘れてはと摘まんで……

朝食がすんで

葉書を持って降りてないことに気づき

急いで二階に上がって探す

実はそのまま机の上にあったのだが

もうそれとわからないのだ

家を出るべき時刻の切迫に追われ

文面の方だけイメージしている意識には

宛名の方が表になってるだけで……

帰宅してからそのことを知り


あったりなかったりする事物

付随して右往左往する意識

その意識にすがる人間


たとえば気まぐれな風が

テーブルの上の葉書を

下に落とす

たぶんそれだけのことで

ずれてしまうのだ

人の生きる軌道は


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