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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1970年代
5/291

その5 凧    遥か遠くから

   凧


大空を一つ

凧が飛ぶ。


凧と地上を繋ぐのは

わずか一本の糸。


凧は できるなら

地上に戻りたい。


地上には

とりこぼした真実と

切なく求める安息が

手つかずに転がっている。


地面に吹きつける

風の荒さに

打ち勝つ事さえできたら―。


今日も大空を

地上に戻れぬ凧が飛ぶ。




   遥か遠くから


遥か遠くから

それを見つめてきたのかも

知れない


崩れていく足場とともに

低くなる視座から

それをやはり

見つめ続けてきたのかも

知れない


ひき裂かれるたびに

やはりそれで

起ち上がってきたのかも

知れない


大空と 青草の匂い

陽ざしを浴びた

伸びやかな人間の香り

民主主義よ


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