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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1980年代

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その27 荒地の旅    詩神

   荒地の旅


バスの座席に

座っている二十分が

耐えられない

わっと

叫び出しそう


列車の座席で

眠りに落ちても

意識は歯ぎしりを続け

水をぶっかけられた

犬のように

痙攣して

目覚める

二、三おきに


荒地の旅が

負わせた傷

それでもなお

荒地を離れぬ意味


悲しいとは

見えないこと

血を流しているのに

何も見えないこと


泣きながら電車に乗り

泣きながら電車を降りる

  


   詩神


勤め人の詩が

型にはまってしまうのは

起床時間に

締め上げられているから

明日も控える

尽瘁に

押さえこまれているから


日頃馴染みのない

心楽しい詩句が

微笑みかけても

枕に頭を着けた後なら

もうだめ寝なきゃ

もうだめ


だからまたぞろ

基調低音となった悲嘆を

繰り返すしかなくて


ぶらりぶらぶら

朝から夜まで

今日も明日も

することがない

その(こうべ)こそ(こうべ)

詩神(ミューズ)が降臨したまう


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