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その26 孤独
孤独のなかに
座ろう
孤独とは
分かち合えない
ということだ
心ひかれる人が
いないわけじゃない
愛してくれる人が
いないわけじゃない
しかしそれも今は
死刑台に向かう者に
差し出された
一顆の蜜柑の
おもいやりにとどまる
宿業として
独特の場所で
固有の姿形で
うずくまる魂
それが孤独なのだ
塵から結晶が生ずるように
傷から真珠ができるように
どこでつまずき
そこからどのように自己を生成するか
それがすべて孤独なのだ
充実するがいい
お前の生成力のなかで
お前のほかに
誰がお前を知ろう




