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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1980年代

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その22 歌   心臓肥大

   歌


いい歌だとあなたは言う

カーラジオから流れてくる歌

あなたはくっきり醒めていて

私はかなり酔っている

が、いい歌だと聴いていた

車の外は真っ暗で

響いているのは歌声だけ


同じなんだな


明日が不安な私も

万事順調なあなたも

青春の日の歌を

いい歌だと思ったのだ


人間は信じられる

なんて言葉

思い出すのも

久しぶりだな


   

   心臓肥大


あの顔の下にも

ぴくぴくと動く

心臓がぶらさがっていて

顔が遭う風景に

ひくひくと反応している


あの胸の逞しい男も

太い首を走る管の先に

濡れた心臓がぶらさがっていて

びくびくと震えている


ぶらさがった心臓は

遭遇する風景に

脅かされたり

怯えたり

高鳴ったり

締めつけられたりしながら

その鼓動を止めようとする

プレッシャーに抵抗して

肥大する


レントゲン写真の中央に

白く肥大している心臓


デリケートな筋肉の袋が

記録していた履歴




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