表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1980年代

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/295

その19 脱走囚


すれた三十女が

寄り添うテーブル

前に座った二人の少女が

熱っぽく唱っている


少女の目を見る

尻の丸みを見る


金があれば

地位があれば

つまり落ちついて

ここで遊べれば

お前たちを手玉にとるぐらい


ああ

ふんだくって

自由と時間を

ふんだくって

ここに来たのに

やはり


少女よ

その濡れた瞳

語りかけるように

顔を傾げる唱い方

その阿呆らしくも心楽しい熱狂

それをこそ

買いにきたのに


落ちつかない

割れてしまった

君らのあそこみたいに


三十女が

吐息をつく

私の秘密を

この女は嗅いだのだ

私が馬鹿を言い

笑いを誘おうとするところで

女は所在なげに

靴の先で床を叩く

顔の表皮だけ歪ませて


私は疲れきった

少女よ

あっけらかんと席を去る

君たちも腐りきった


しめくくりはビンタ

金庫から

くすねてきた

一万円を落していた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ