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その2 朝の外出
戸口に
昨日おれがひっかけた
家人のサンダルがあったので
おばちゃんは遠慮したのだ
階段の中途にバケツを残して
おれはいなかったのに
おれの部屋には
二日酔いの後のザンゲとか
自分をシッタする標語とか
ポルノグラフィーとか
ホステスの名刺とかがあって
おばちゃんは目にしているはずなのだ
掃除しながら
気恥ずかしさも
今はさらにうすれ
彼女もまったく頓着がなく
むしろある親しさが二人の間に流れだした
と思っているとふと
こうして声もかけずに
ひきかえしているわけであった
掃除がなされなかった不在の時間
惜しいことだと
便所に入っていると
階段をのぼってくるのだ
掃除していい 戸の向うから
おばちゃんの声が訊くので
ああ、いいですよ
どうしようかと思うのだ
部屋に入ると 掃除があり
不在が やはり必要なので
コーヒーブレイク ひらめいて
アタフタと出てきたわけだ




