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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
2000年代

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123/296

その20 末期   甲羅

   末期


数年間も覚えている事件が

昔はあった


この頃は

一年と覚えていられない


昔なら

数年の記憶を刻みつけたろう事件も

月に何度も起きては

覚える暇もない


子の親殺し

親の子殺し

孫の祖父母殺し

祖父母の孫殺し


事件の背後から

この社会の軋みが聞こえる

生き難さに呻吟する声が

いくつも重なり合って

洞穴の中のように

おぞましく谺してくる


崩れていく

これまでは崩れなかったものが

この崩落は

きっと棟木を折るだろう


何かが終わろうとしている




   甲羅

                 坂本梧朗


発したのは

情理を兼ね備えた言葉

のつもりだったが


予期せぬ反応に

戸惑うことになるのだ


弾き返されて

初めて浮きあがる

向こう側の心

もう一つの情理


それが見えなかった

己の視力


カニは自分の甲羅に合わせて

穴を掘るという


さして大きくもない甲羅




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