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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
2000年代

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114/296

その11 亀裂   五十歳

   亀裂


深い亀裂だ

ピシピシと

広がるばかりの亀裂だ

しだいに細かくなるピース

紺色に照り返すクリスタルの中を

一人歩くことにも

いささか疲れてきた


亀裂は増すばかりではないか

心は涙を流すばかりだ

濡れない涙を

軋んで


何が埋めるのか

これだけ開いた亀裂を

深まる裂け目を


一人歩く心も

やがて張り裂けよう


大きく断裂した

この社会の基盤から

蜘蛛の網のように

無数の亀裂が走り出し

足をとらえ手をつかみ

目をふさぐ




   五十歳


五十になるまでに

人は一通りのことを

経験するのに違いない


五十面をさげれば

大体のことに

対応のマニュアルはできていて


若い者のような

馬鹿な失敗はできない


そんな心構えが

心のどこかにできている


五十を過ぎたからといって

俺が突然賢人になるわけでもないが


その自戒を

阿呆らしいとも思えない


五十年(いそじ)

それが重みか


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