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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
2000年代

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111/296

その8 スポイル   生まれたままの

   スポイル

              

過ぎてしまった

私の時間は


あくせくするうちに

いつの間にか

手放していた

生きる意味に

したかったものを


代わりに

手にした

いろいろながらくた


もう立てない

そこには

立つ力がない


身をよじるのは   

私のなかに

まだ少し残っているエキスか


くそ

くそ!

こんなんじゃなかった

俺はこんなんじゃなかった  




   生まれたままの

                                  


 (ある作業をするときの、手指の動かし方のコツを人から教えられ、                   

  知らなければ、そんな手指の使い方は一生しなかったかも知れぬと思った。)


人には

生涯一度も

使うことなく終わる

部分があるのではないか


塵労にまみれて

倒れた人にも

その心と体のどこかに

一度も使われなかった

無垢なものがあって


汚れきり

疲れきり

今は横たわって

息絶えようとする人のなかで

その生まれたままのものが

その人が生まれた瞬間の(まばゆ)さを

語りかける

かなしさ



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