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詩帖拾遺  作者: 坂本梧朗
1990年代

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その39 笑いの叙情   戦争


   笑いの叙情

              

涙を流せば

叙情なのかね


今の時代

涙は少しも甘くない

それは

ぎっしり詰まった

苦味

お先真っ暗

への露払い

涙を流せば

おしまいなのだ


涙を流させるものを

打ち倒してこそ

息がつける

くつろげる        


俺は打ち勝って

笑いたい

心の底から

晴れ晴れと


笑いで

心を揺らしたい

濡らしたい

洗いたい




  戦争


生徒の生活の多方面にわたって

細ごまとした義務を課し

周到な罰則を設けて

その履行を強制する

執行には一瞬の逡巡も見せないが

課した義務の教育的価値を

自分の頭で検討したことは一度もない

そんな教員は

日の丸を背負っているのに違いない

国家を背負っているのに違いない


自分の良心より大きなものを

背負っていない教員は

迷いや悩みと縁を切れない

自分の良心以外のものに

判断を預けることができないので

                

良心に従って

生きていきたいと

常々願ってきた

薄弱ではあるが

努めてもきた

それが対立と孤独を招くこともあった

良心に添えない

自分の弱さも知った


がそれも

平和ならではのこと


戦争になれば

国家という名辞に

頭を預けた者の意志だけが

人間の意志となる

その前で

一人の人間の良心は

地面に叩き落とされる

踏みにじるために         


最後には

名前さえ奪われて

彼は一つの認識番号となる



















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