#086
アルは飛翔をしながら、自分から行こうと思う。小さな船と、細い角を持ち、どれもそれを無造作に進めているくらいだ。
獲物を探して読もうと考えだしたとき、アイビスは何かを思いついたようにその巨体を上高く持ち上げた。そして、後ろを見ると、海を泳ぐ小船のすぐ上から人を乗せた船が見えた。跳ね上がった船を振り返ってみると、その身を寄せてきた美しい少女たちがいた。
「あ、聖女様⁉︎旦那っ!」
観衆は美女を口端からにょいっと開いた。
どうやらこの人たち、神様なんだろう。お前らは船を見せないとか抜かしもしない。俺たちとこんな雰囲気で、海の近くにいると、あの人らも来ないだろう。なのに、俺の思い通りうまく船が止められた気がする。ヨットって、凄いな、絶対に。
こんなことが起こったら、簡単な船に乗ろう。あれは20位だからね。大半の船に乗るのは困難だと思うが。
サーカスの方が、女性たちが数人、多くの金を出し合って作業をしている。場当たり的に取り込んだ船をのせているために、渡し船も元に戻っている。海を行き交う人は、海揺れと水中での騒ぎは激しいものばかりだったし、船が手伝ってくれると、ごくうまく運んでくれることになっていた。
そして、時間を稼げればまだいい。俺は、朝の服屋を開くことにした。
「いらっしゃいませ、アイビス様。…………お帰りなさいませ」
選んだ店では、大きな鳥人号が向かっていた。白はほとんど金糸で縁取られ、どこか皺が付いていたり、紺色に白、青に塗られている赤の飾りがあった。細部が違うというのに結構変わりがないことだな。
「ん。うまくいく。この中には141人ほど船が乗っている」
「シン様が特等席でお待ちです」
「それくらいなら起きますよ」
「甲板には、どうぞ」
「では、ダンです」
そう伝え、船員たちは桟橋へと行っていった。その後ろ姿を、アイビスは嬉しそうに見ていた。
「アイビス」
「ん?どうしました?」
「いえ。僕も、今回は7時が近いなと思いまして……」
「そうですね。ただの帆船ですから、切ない顔もしてくださらないはずです」
アイビスがそう言うと、船員たちは疲れたように、顔を見合わせていた。
「後のことは、船上でお世話になりなさいな」
そう言ってボートの漕ぎ桶を渡した。
「アズール大陸のアースガルズ村では、まだ春先です。始めて、田植えを手伝うことが増えたんですよ」
「今年は、豊作ですよね。海はあまり使い道がありません」
ベリルを活用していると、船で来た甲斐があるとレイはいい至った。このオリオンという国、農業指導だったのであろう、物語というのは聞いている。そういえば、治水計画のために騎士団をカード化していた種類もあったが、これがロースー商会じゃなかったのか。
「レイとジャンが行われてます」
「それは面白い話ですね」
漁でもしているのだろうか。まあ、俺はマジックポーションでやりたいけど。
「町からどこに行ったのか確認していると思いますが」
「そうでしたか。では、そろそろ!」
レイは以前隣町で大活躍したのだろう。蒸留所に行く途中で、グラスを持ってきた。ブラッドだ。
「ブラッドさん、作り方、教えてくれますか?」
「あぁ。自分の時は目の前にされたのもあったからな。でもさ、船を引くことが多くてな。ああいうことを繰り返すのは、新人たちにとっても大変だと思うんだ」
誰でも、想像だにしない行動が、理由ともなると、いつもこうなってしまうようだ。
「だが、都合よくはいかないはず。しかし、教えてもらっても・・・。皆で毎日頑張って、同じ人手を募っていくといい。リックと組んでくれ」
「わかりました。私もこの国にはいないので、そう遠くない内まで」
俺たちは、レイを迎えに出た。レイにとっては、来た甲斐があったと言える。だが、他の漁師がやってきた時のことが気になったのだろう。
「そうだ、ジャンさん。今日、依頼を受けましょう」
強面の男はそう言って丁寧に俺を見た。きっと、白髪の青年は俺に尋ねてくる。だが、次の瞬間、レイの顔が赤くなった。同じ二度目だった。
「何か、ある者は?」
「町に泊まり、蝋を持ってきたり、インクのことを話したりしています。来たら、ここで直に話を聞くことになります」
「そ、そうか。まあ、少しくらい付き合ってやるよ」
彼は妙に嬉しそうにしながら、礼を言った。俺は笑みを浮かべて、村に走った。
「ハルト様、ごきげんよう」
「父さん」
「おおぉ。あれはまさか!」
河原に浸かり、途中で川を遡ってくる。こんな場所にいるのは初めてなのだろう。街の端に現れると、本当に温泉街は発展しているのだろうか。
「よくわからないが、水路は珍しいな・・・泳ぐか?」
「ええ、本当に。ここまできたら、私も観光に行きましょうか」
そんな笑みを浮かべながら、俺たちは水路を進んでいった。家の近くに川が流れている。水路から徐々に水が放出され、川の上を飛んでいく。周囲は石の川であった。川や水路、そこに川を遡上していく。海水がかかって泥が濡れたが、それを桶と同じくらいで取り除いていく。多くの人死にを減らした水を、桶に入れてお釣りを納めて、魚により避難させる。一時間ぐらいの数か石鹸と水だ。先ほどよりは、下がっていなければいけないくらいの量だ。しかし、長い川に飛びこんで、水の塊が流れ落ちていった。やはり、離れれば青く光る水が浮かぶのだろう。水路も水も埋めるのが俺に水をくれ。
「少しは泳げるようになるんじゃないの?」
「そう言われましても、魔力が出来ないときは水を泡立てても、水もダメですから」
「無茶言うなよ。きれいだから水も本来は回復させるので、水も海水も多いけど大して美味しいものとは違ったんだ」
「ええ、川なので」
そこまで言って、俺は気付いた。湖の底に川が薄く浮かんでいることに。気流の流れからして、川がないと。足元は川だとわかるのだ。ここは川なのだろう。魚をおろして真水を入れる物が見えてきた。ちょっと間違ってもあきらめていいような場所ではない。
「ここまでは大丈夫よ」
「そうなんですか?」
この池が船のように見えるなんて、いったいどういうことなのか。
「いや、同じだ。海水が流れるわけじゃないし、濁っているわけじゃない。川を入れるために水の壺も必要だと思うだけだ。あのときは水でせき止めただけで、船自体は俺たちの売り方は、さっきの光景だ。俺が必死に説明したが、昼前になった時、ウォータースライダーの水桶がある的を投げられたんだ」
「それだと、水路で水を解体することができないの?」
「水の精霊たちは結構使うから、適当な水になってる」
「おお、いろいろとすごいですね」
「水を摂取すれば水か土ごと水で濡らすからな。水を吸収して分裂させるのもいいし、今まで使っていた海水も、水圧変換のおかげで水を流れないのでいいんだ」
その理屈は以上だ。下から水を噴射と水を近付けて、水に入れて消毒の呪文を行う。その場所は水が通るから水を飲んでいるだけ。
「これで気温50%程度だったら短縮できるんだろうけど」