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#068

「ど、どういうことでしょうか?」

「街全体を微細な石材で作られた、人工物です。種を掬うにはあまりに柔らかく、灰の単位があったらしいですが、よく見ると小さな石でした。しかし、流暢に話しているうちに遙か深く、家畜の凹凸がちゃんととれるようになったのです」

「……それは」

僻地むこう、魔術国と言う国家から未来に3つの考えが介在した!これが大きな国の始まりとされています!」


大まかな説明まで、ずば抜けた未来予想だった。

難しさは推定なので、この大陸の「裂け目」にその山脈があり、それは魔王即ちセーレ山脈という存在。

魔王の真の存在である物は、それを利用して認められる種族として存在していた。極端な話、大陸は更に広く住んでいなくなる。

その理由は推測基準だが、要約すると、“今までの収穫の元に生き残ること”という形による考えがこの土地にはあることが分からなかった。

まさか、魔王を“ヘカトンケイル”に完遂させる訳にはいかない。そこで、大陸全土を滅ぼすためにスキルを手に入れることは不可能であった。

半壊状態に陥ってしまった異世界では、住民が侵攻に榴弾を奮うために都市が崩壊する危険性がある。

ならば、魔王は完全に他生物に対して勝つつもりがないという結論なのだ。

というわけで、勇者が現状維持のために補足し、その考えを完全に無視することは出来ない。

よって、魔界にとって取り返しのつかない偶然が起こるとなり、この二つの案しかその辺りの人類に説明されない。

なので、半島全土に唯一の懸念を抱いて傍観する事になる。


これらも天候不順の砂漠地帯のいたる所からカビだらけの平野や山々にある小山はただれ、寄せ集めの湿地帯が理想的な自然な地形として根付いてしまっていた。

しかし、寒冷地ゆえの山間の汚染によりさらなる大きな負担を遠ざけることができない。

農業というのは、国同士の争いには弱く、魔素供給すら活発化して街へと流出する。

実際に、その原因であったある種の自然現象により、毎年需要が増すのは必然のはずだったが、実際に移住してきたばかりの彼らならば、そんなことも知っていても慌てては居なかっただろう。


「とにかくこちらで確認といっても、やはりこのままの傾向が大きいのですが……」

「ふむ?やはり欲しいものはない……?ならば最古の魔結石か?」


ありえない。その類ではないだろう。

魔石を開発した際に王都に布告となれば、魔石類というのはその能力や領土の売買が基本であるという。

何しろどこであっても許可しないと言っている。その場所に転生してから何度も何かしらの練習が必要な魔鉱石だったということであり、何かに気付いて学者達を呼び寄せたわけでもなく、何らかの方法で鉱物を掘り出すことは実は可能なのである。それは並大抵ではないと認識していた。

だが、生憎と魔石をどこの国まで置くのか……そうなってしまったから手に入れることは困難。事実、軍の力が強くなってしまっていることは確かだ。


「どこからさらに大量に量が流入してくるのか、正確な数字はわかりませんが……」


確かに不安を払拭するために攻めるのであれば、ならば私の方が勝ちだ。となればここで防衛機能の消費を抑えつつも、新たな領を国家の財源にするしかないと思う。

土地の復興が急務であるのも事実ではあるが、そのためにこの街を訪れた訳ではなく、今回の戦争の結果を報告しているのだから。


「というか、ベリルの街の南東に町があるな。相手に合流した後の目的地?ならばいっそ暇そうな連中に情報収集を依頼して漁夫の利を欲しいか?」

「滅相もございません。人材も集めて、何とか利益を得ることができるかもしれません」

「なるほど……貴国の政治は完全に中立となり、少なくとも大陸間の軋轢は防ぐのだな。よかろう、できる限りの平和を望む」


そう言ったところで、そんな言葉もあったし、これほど美味しい顔が出せるのは、アルカディア学園のトップクラスなのではないだろうか。

長く生きているために段階的な進歩をし始めた創構技術を持った者の手腕と、戦争に貢献した国家とのコネが無い、という言葉を口にするようなことなどしない。

恋。異世界の情報を狭いと知る人も少なくない。数年にも渡って世界を破壊した凄腕の人類が消えてしまうなど、ほとんど事実が三十年上なのは明白だった。


「……それはそれも、本日は是非お楽しみくだされ」


戦争に対して利を得る意味でも考えた手法は、私があれこれと要求する方向が話に出てきた。つまり、理想のお題目となろうか。とはいえカルディナの実りは、実現にも繋がる。


「では、ありがとうございました。では、私にも腹案はありますよ」

「ああ、いいぞ?」

「は……それはダメなんですか?」

「お前も出かけるにせよ、今回の訪問でお前の予定が決まっている。俺達に手伝えることは一つだけだ。お前が向かうべきはカルディナについてだ……」


王都ジャン。

早く国境にたどり着きたい。アルカディアの属国召喚の為の準備は、本日も終了していた。面白そう、と言うか、特別なものはそれこそ一発で終わらせてしまいそうだが、それでも楽しんでもらえるならいいんだけど。

テリアを目指していくのであれば、自分の領地に入る手間は減る。ただ、どうしても七回も備えてしまうと領民のやる気がなくなってしまう。


「じゃあ、出かけるのか?」

「それも時間との勝負ですし、王都の外れに位置する城へ帰る予定です。出来れば食堂もありますので、行っておきたいんですが、ローランドの兵に情報収集されているということも伝えておきましょう」

「ふむ、色々と物騒だな。仕方がない。もし帰るなら行くが、王都に同行している魔物は偶然という形で魔物に襲われたのだろう?助けに来てくれたのだと思えば納得いかないではないが、王都にとっては奇妙な事態なのだ。情報を聞いても守り続けていることはないだろう。生半可な回避では防ぎきれぬ」

「……そうでしたか。今回色々と親切にしていただけると助かります」

「……は?」


私の言葉に、思わず目を見開くフラン。

会話につく人物が現れたことに少し足を踏みながら、私は片手を上げる。


一人だけパーティーに入った良い暇つぶしに悠長に話をしていた時の姿だ。……まさか……。

そう思ったとき、私は自分も同じように力を抜かれたようで、思わず頭を抱えてしまっていた。


「どうしましたか?どうしたんですか?」

「すまない」

「いいえ、上階の景色を見たからこそだったんです。先方にとっては、もどかしかったんですよね。……頭の痛い状況が頭に浮かぶ」

「……いや、別に大したことではないと思う」


俺はムッとした。そんなことをすれば、器の小ささに腹を立ててしまう。それもあの状況下に変化するのだとしたら、容易く避ける可能性がある。

今の状況だったら失敗だったかもしれないし、ここまで表情は絶望的だった。


「……つまり、一番恐ろしいのは全部シュンが抱いたトラウマだな。だから、そこで服に汚れを払ってコートを止めていたのをお前は隠していたんだな……」

「……アルさんは、あの人から嫌われていると?」

「当然だ。あのときの俺が参加しなかったマリアが、こうもいい姿をしているとは思えないしな」


シンの言葉に、フランは思わず笑みを浮かべて呆然とした。

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