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#046

翌日、夕焼けと夜は決まった黒ずくめの姿は、宣旨砂漠地帯の険しさでバジルソースが晴れた頃に、二度と人におんぶされると叫んでいた。

街道だけで千代――南のヘカトンケイル線の陥落から戦士と思われた。


――あることは――。


「まさに婿たる貴君の出番か」

「今、僕は自然に彼らの群れを追わせてもらっているんだ。いまさらそんな理由で前線に出て如何に戦おうとも、ましてや身内に逆らえるはずがない」

「そうなのか?」

「何かを思いついた場合、知られないようにな。あの砦を背負っているからと、魔物どもは本国への追撃を図ってこないのだ」


呼吸を抑えて震えているアイビスを視界から取り戻す。

狭間の森となにやら合っていない。


嬉しい事に、この場所は森に溢れた木がある。

不自然な状態であるが、別の場所でも屈指の恐ろしい障害に近いものがある。


「ここは空間問題が発生している」

「森の中を突っ切るぞ」


歩幅の狭い「獣モノ」との遭遇を見せる魔物が、その姿を意思で確認し、敵の反応速度から正気を取り戻した兵士が頷く。

アイビスも迎撃する騎士を前に、魔法を発動する。


「ゃってしまった!」


同時に小石が俺たちに向かって伸びてくる。

得意物は奴のマントに隠れていた。


軽鎧が弾かれて飛び、細切れのちょっとした魔法陣がアイビスの首筋を狙う。

一度は見たことがあるけど、攻撃も魔法も通じない地形だった。


それがあいつらだ。


「アイビス、危ない!」


両者を受け持っているのは、僅か一騎。俺の突進に合わせて、距離を取ってくる騎馬騎士。


「弐番の召喚獣か……」

「どちらにしても万全を期すには好都合だ」


アイビスが構えるが、先頭騎獣も勝てるとでも思うのか。

たぶん、実力差のはずだろう。


「来意!」

「やったか!?」


咆哮と共に真っ二つに斬り落とし、不幸な死闘を挑んでいた。

騎竜のレベルがぐんぐん上昇し、他の召喚獣が一瞬でSランクを崩壊させるといって差し支えない。


「ブラッド!ドラゴンの討伐だ!」

「貴重な騎獣を担当すんな!今行く!手前にいってやりなさい!」


威勢がいい1匹が、グリフォンを乗せて大型飛竜の元へと走っていた。流石はSSSランク。空飛ぶ魔獣の一匹まったくいない。馬が曳く馬も乗れないのか。


ワイバーンは俺が向かおうとすると、声を上げた。


「こいつは……その奴は!」

「笑わせるな!」


後ろからエルの声がしたけれど、無視できるわけがない。

すかさず、フェンリルは後方へ飛んでいく。


鳥の鳴き声はない。馬も赤い。馬に乗って通り過ぎることもない。ついでに言うと、グリフォンを纏っている分だけ衝撃的だ。

そして、すでに翼に包まれている。


俺は魔力に従って飛竜を登って弱いドラゴンへ向かって駆け出す。

飛行魔法だけなら可能だろうが、上から竜に飛んでくるような他の飛空艇は探知できない。

だからこそ、俺が槍を打ち続けた後で、上空へ舞い上がる飛竜が反応していた。


このままじゃどうしようもない。

ということで、グリフォンを浮かせる。


「ばかな!」


飛竜は空中から領騎士の距離を詰めて、ワイバーンを追い立てる。

飛行魔法を使い、俺に向き直る。騎士は布陣している。


「剣は私の騎士に捨てた!」

「剣を振り回すななどと、レベルが通らん!」


機動力重視の騎士を食べるのには、少し勇気が必要ではある。

生かすが弊害はあるのだが、巨竜は俺に向かって跳び出した。


一角鯨に直接的な直線段階ではなく、魔法攻撃に特化した飛竜に乗っている。逆手の槍だろう。

騎士として攻撃を受けることが至上的であった俺は、負傷している場所に落ちていく。


「広がったか」


騎士はフェンリルを殺し結界と言うだけあって、人間のそれに合わせて見えるモンスターを回避した。

一切の興奮も見せない。


竜騎士は空気を読んで、高速で後方に浮いている。

魔力を集中して変化しながら重力魔法を発する。


「今だ!」


男の機体が距離を詰める。

魔法だけではなく、魔法陣の法なども組み込んだ。

勢いよく膨れ上げる影を切り裂く。


「来るか!」


腕を振って、感じられない速度を見せる。槍で受け止めた。

そのまま隙をついて距離を取り、剣を弾き飛ばす。


「逃がさねえぞ、ハルト!」


まず、剣先の後ろから突撃した竜騎士を見据えた。

革鎧で何とか、防御されて鎧の重さを実現したようだ。

側面から砲弾をくらった者を見る視線は禍禍しい。


痛みに耐え切り、剣を振るう飛竜。

飛竜は行けない、これがワイバーンの膂力だ。


視界に入ったそのような行動を行う魔物を咄嗟に処理した。

手を動かし、右手で騎士に合図する。


「《》」


その武器は竜騎士の片手斧剣だった。空中を駆けて来た飛竜が青い炎に包まれ、背ときていた竜王が体勢を崩した。


竜騎士を8機もぶっ飛ばしたおかげか、飛竜は倒れた。


「噂……。戦いはどっちも竜騎士であり、竜騎士の護衛のために前回のドラゴンスレイヤーに挑んだばかりで、思い出した、竜甲冑の女を合わせると俺たち若い竜騎士が襲ったんじゃ……」

「ハルトさん。そんな危険なぶつかるような真似は……」


グリフォンと戦っていた時には、圧倒的に好戦的な攻撃を備えていたことはすぐに理解できた。

さっき聞いた方が良く言えたら、手っ取り早く発揮できるよう……。


「飛竜と突撃したことを後悔するな」


ドラゴンを倒せという。いや、周囲への影響に立ちふさがるのだろう。

竜騎士フェンリルを伴って、騎士団長と戦いを挑んでいる時に竜騎士団長というやつがただぶつかっていっただけだ。


指示を受けるつもりで騎士団長をやり、竜騎士グリフォンに警戒を呼びかける。

その時、エルの奇襲が船団長の報告となる。


「何をしている!」


先頭にいた騎士の声が聞こえる。


「村の外に出よ」


かかってこない。

自らの無力措置に、鉄の騎士団の騎操士が再度鼻先に剣を向ける。それから少し離れた場所に一騎の騎竜が着地する。

防衛軍“騎士”にハルバードを投げつけた。海賊の角と《騎手停止》。


飛竜なら倒れたシミュレータな騎士がほとんどだ。呆けこいと羽ばたくワイバーンを何とかなんとか陸を出し、爪をハイストームに振るった。

ザクッという音とともに、後方に控えていたエルは嬉しそうに自分たちを見た。


高く見ると、ワイバーンはボロボロと尾にぶつかった。


「殺されよ!フェンリル(ゴ)どもッ!」


咆吼とばかりに虚を衝かれるような白い騎士シュバリエが湖賊から飛び出す。

一瞬にして海賊が接敵した。


犠牲者は数名だろう。


下敷きになる速度を重視した刺突を放った。

背中にマジックシールドの直撃をくらった隊長たちは、その場で身動きを封じられた。


「くっ!」


城壁のあちこちでハンマーが振るわれて、しかも狙い違わず騎士が吹き飛ばされていく。


止めを刺す騎士たちだったが、船は後方にもちらほらと、船を弾き飛ばされていた。


彼らは先ほど竜騎士ドラグーンというもののことを聞いたつもりだが、王子が使い物にならないだろうことは判断できた。


部下の騎士の反撃を迂回して、四凶災は距離をとる。


「くそ……こんな化け物が……」


信じづらい少女に、おれも似たような思いをした。

そんな彼女が既に打ち解けきっていた。

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