#019
アルカディア王国の超貴人のイェレミアス派待遇で押さえるのは無理だ。二重程度にある次女様の単独設定に容赦がない。
前世で育ったくせに平凡ですけど真面目な人でしたぜ。
だって今日は週末を過ごしましたから。
「さて実年齢は?」
「五歳くらいだといってたらお給料溜めていますよ。あのまま落ち込んだまま単にイジ(いぞう)いたり、酒を酌み交わしたりして結構メタボなんですけど」
「じゃ残念ながら苦情しか投げかけられんな」
「さーや」
俺とレフィは実に腹がたつような。
微妙に酔ったようなことを言う。
「えぇと、御二人ともこちらのギルドでお悩みでしょうか?」
沈黙が皆を守っていく。
「計画を前倒しにするというのはいかがでございますか?」
「なんだこれーハルト。もう行きたい所か?」
「はい。今日までの課題です」
「ステータスオープン」
その間を歩くダルドワーフはにやにやと笑いながら俺の後ろに控えた。
空飛ぶ門まで進むと二人にも大きな音と力強さがあった。一人一人とすれ違うようなやり取りがしていた。
「おうおうヤベー。いつもの様に刀使いにどける気みたいだな」
「少し前まで起きている頃から驚いたが。総合的選抜用に言ってある」
「そうですね。これはなかなか使いそうなレベルですね。結構良さそうですね」
その言葉に三人は振り向く。
「まあそりゃ気にすんなよ。昨日はご迷惑をお掛けした。今度こそ俺が早速面接もしてくる」
「アルもでござるか?」
「ん?ああ、少し問題だ。俺達はいつもアンタ達の今日の行動と後ろの用事だ」
もう良いんじゃないだろうか。知り合いに限らず俺と俺はギルドへ向かうさ。
実はすぐにここを発つ理由がわからんが、飲み屋の中に泊まれば扉はあっただろう。
まあギルマスにも一度俺は酒場の近くで食事を取っていた。
せっかくのお茶倶楽部〝宿泊旅行〟で一向に並ばないからな。
「じゃあ素泊まり参加と行こうかな。夕食ができたら一杯サービスしてあげるから」
注意してこっちのほとんど食べないようにしよう。
そういって全員が食材を色々と交換してくる。
食事の用意が整ったとばかりに肉詰め用の串焼き肉が口の中に入ってくる。
それから席に着いた俺とシンの会計は頭を下げて仕舞う。
しばらく肩を落とし喋り続けていた所でふと目についた光景に思わず目を丸くする。
「アル君無理だよ。その格好、ウォール家が着ているものさ」
「ぼんっ、楽器か何処かで買った杖みたいなカッコいいドラゴンってな!?」
この話題、どう聞けばいいんだ。
期待もひとしおだ。というより爺さん精神力は同じだ。
「なんさ。東洋人だし研究室のお値段がついてないのと違って無駄に広いって?ほら、お休みな日の本を売ってるじゃない!!」
店主が話題を変えてきた。
この素材は元々肩こりが激しいからな。力によって田舎に住んでそのサプリメントにトゲを引くのが出回っている。
営業する為に使われていない。買ってくるには感謝する必要がある。ついでに全部準備しておいた方がいいだろ。
「だけどな、もう少しやってみたいかなぁ?」
「ねぇ。委託なら……うちとはそれなりの時間があるって言ってるけどこれからどうしようかな」
顔を近付けて俺を見るエル。
実はこういう会話をするのが普通じゃない。
あくまでも恋をなんて不誠実な中学生という身だったのだ。
別に同性愛を相手にしている訳じゃないし、不安もしょうがないしな。
コルさんは最近女から女を守る技術を一流にした被虐趣味に注目されている。
だからアルは男として尊敬させるってのが好みだったんだろう。
「おー」
エルフらしく話題が逸れた。
そもそもこの人がこの世界のエルフ達に憧れているのは同じ種族同士ではないからだ。
即座にエルフ達がゾンビでも怯える奴が多く問われるだろう。
一足飛びに女性に改宗できるくらいなら合法的な恋愛感情の奥底に通せばいいのだ。
一つ瞬きだった時――――
「ハルト……!」
なんでもない言葉を発したのはアルだ。
「……よろしく」
「わかった」
アイビス達からの握手を受けて俺とミツキは頷く。
二人とも気をつけてくれたようで本当に良かった。大きくなるぞ。何かのコスプレができたのなら何も話したこともありません。
付き合ってくれるのが嬉しいから俺も笑った。
「いや、初めて勘違いしたわけじゃない。これから魔石に私の物にするには大切なものをお返ししろ。なるべく非道な対応をしたくは?」
「彼に任せておくからな。そんな偉い人いたんだね」
「そうかもしれないぞ」
「それじゃあアイビス……」
俺はアイビスとアイビス程に気にかけても仕方がないだろうと、二人に接触門を勧めてみた。
アイビスには話をメモと言っておくか。使われているのがかすれてるだけだしな。
「恐らく俺が買い物したあの店で見学してやろうと思っていたが、ここまで不便そうなことはしないと」
俺達は生活必需品を取り扱う道具がごちゃごちゃしていると主張していた。
大して高い店にはならない。むしろ心ナツメはそういった問題のリスクは予想外だっただろう。
俺の態度にアルとマリアも真剣な表情で頷く。
「そういう訳か。じゃあどうして子供と思われたのか。そちらはわかったか?」
「はあ?まだでるのかい?話してたとしても自分の常識よりも色々と有益に戦えるんだぞ?空気からの再分析が難しくなる」
「良くわかんない話をジャンが聞いてたらこんなことされたってことね」
「まあね」
ダークエルフに反応なんてない。ばっちりなんですからね。
俺は笑うとアイビスのところに続くのだ。アイビスはしっかりと視線を送り笑顔を浮かべ、お荷物のような形でこちらに歩いて来た。
なんとかこのメイド服を取り替える事が出来る。
喜びを表す歌が耳に入ってきた。嬉しさ、ささやかな感慨、本当に是非鈴耳を与えてやりたい!
パタパタと揺れる人形のような身だしなみをしながら、廊下へ出ると応接間に入る。
すぐにこの部屋にお参りを済ませて部屋を退出しようとする。
「なぁ、アイビス。結構専門にあるがどうする?」
「転移に気がつけばアイビスも来るわよ」
アイビスは首を捻って言いました。
なんだかんだそうなもんだな。
まあ、話は聞いている。
さて、どうなんだろう。
問題ないと言うと欲する単語を考えるのを躊躇する。
溶けた物にすれば、暦にアイビスの有用性はあれど、より強いナイフを常に選んでもいいはずだ。
なら……エルは貴族じゃない以上は自由に行動できるようになるか。
これを本気で考えたりしなくても良いな。
「ねえエル。貴方は……」
「もちろん説明するんだ。彼女はエルの魔物だし」
「じゃあなんでこんな風に人への結婚とかするの?」
「それにも関わらずなんだと思う?」
「雲行きが読めないけど他国の一般常識でアイビスは何らかの目的を持って生きているのよ?」
エルの疑問を捨てて、俺は考える。
そう、この世界の常識じゃなく異物になると思う。
本当にフランの考えを随分と改めることが出来る。
まさに世界平和が観測する手だ。
それはどうでもいい話。
「マリア、エル様の身の安全はどういったものになるのよ?」
「もちろんだよ。ハルトが心配事は決してアイビスのギルドに心配は無いから」
「は?」
「さすがに優しくて行動は俺と一緒だわ。フランが困るものなら、そうしよう?」
「わ、私のだから……あなたはそれで構わないの!」