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君が邪魔するからやりたいことはやれないってのも言い訳  作者: 瀧野憂
君が邪魔するからやりたいことはやれないってのも言い訳
14/15

君が邪魔 1



 かつて世界はミーゲンとヴェルドに分かれ、二対の創造の神は干渉せず秩序を守って暮らしていた。

 けれどもいつの間にやら、混ざりだし、浸食されてミーゲンヴェルドと呼ばれるようになってしまった。

 混ざらず残り、取りこぼされた穢れた世界はヴェラムと呼ばれ、いまだに隔離されている。



「ミーゲン界を作った神ミカンループは、いがみあう2つの種族をまとめるべく、ある法を作った。

その法とは? この問題を……スベルクダス・オマレイ!」


「はい! 高等魔法の使えるハイはローと婚姻しなければならない。というものです」

「正解だ。席についてよろしい」



「……でよー!」

「あれ……もう帰んの?スベル」

「うん、じゃあな」

「おう、また明日」


いつもの通り学校が終わり、多くはない友人と別れ、教室を出る。



「スベル~!」

「ミルム」

「放課後はカフェいこって約束したでしょ?」


幼馴染のミルムが頬を膨らませ、隣の教室から飛んで出てきた。


「屋内でホウキなんて危ないぞ」

「だいじょうぶよ、そんなヘマしないわ」


こいついつか事故を起こしてしまうんじゃないか?


「とにかくいきましょ」

「ああ」


学校から出てホウキにまたがる。上から路地に入る人影が見えた。


「なに見てんだよカップル!」

「ひっ!」


上空からメンチを切られてミルムはびびる。


「やめねぇか! みっともねえ」


銀髪赤目の少年が男を殴りとばした。不良のボスで助けてくれたらしい。



「別のほうからいきましょ!」

「そうだな」



「おいしー」

「そんなに甘いの好きなのか」

「違うよ。かわいいからに決まってるじゃん」


女子ってわかんないな……好きじゃないのに金払って食うとか意味わからない。


「おなかいっぱい」

「じゃあ帰ろう」


「そこの少年少女よ! 締め切り前なのにネタがないのだ! 助けてくれ!」

「魔法学校で幼馴染と青春ストーリーとかは?」

「いいな!」

「いっちゃった」

「顔はふつうなのにへんな人だった」

「ここらへんはきれいな花」

「歩くか」



公園で休憩していると、どこからか音楽が聞こえてきて会話が止まる。

よくあるクラシックなのに、庶民の自分でも分かる上手さで思わず聞き惚れていた。


「いい音色……」


なんだか良い雰囲気になり、目と目が合う。


「いい音だよね……」


「あの、イチャつくなら家でやって」


ベンチで寝転ぶ薄茶髪の不健康そうな青年がむくりと起き上がる。



「す、すいません」

「じゃあ帰るわね!」

「おおおおう!」


とんだ邪魔が入ってしまって、いい雰囲気はぶち壊された。


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