魔物が人に近づく理由
「はぁ・・・はぁ・・・」
現在人間対魔物の戦いは終盤を迎えつつある
どうやら戦況は人間側に傾いているらしい
俺の名前はアギト
歳は15歳だ
若くして戦場に立ったのは別に腕が立つとかそういう英雄的な理由があるわけではない
ただ単純に人手が足りないというシンプルな理由だった
8歳以上の男は戦場に参加することを余儀なくされ
父さんと俺は人間の兵隊の一員として部隊へ組み込まれた
一通り兵として訓練期間を与えられ剣術などを習ったが
周りを見れば人間や魔物の死体が山のように転がっているのが今の現状
剣術を習った人間だろうが魔物だろうが死ぬときは死ぬものだ
と15歳ながら大人びた思考を持っている自分が確認できた
ともあれなんとかここまで魔物を倒したり、逃げたりと
臨機応変にその場その場を凌いできたつもりではあったが
部隊は散り散りになりもう何日も一人っきりだ
生き残っている自分を見ると俺は戦いの才能があるのではないかと思う
しかし食料は2日前に尽き果て、周りは死体だらけ
もうこんな戦争に勝っても無意味なのではないか
次第に俺はいつ死んでも構わないという考えを持つようになっていた
俺は鉛のように黒い空を仰ぎ見る
『また母さんとユウリに会いたいな』
絶望の中の唯一の光は家族に会いたいという自分自身の意思がまだ生きていたこと
・・・そっと目を閉じる
あの平和だった情景が鮮明にまぶたの裏に映し出された
そんな感傷に浸っているときだった
ボコッ
背後から音がしたのもつかの間
モグラ型の魔物の一撃が俺の体を貫いた
「ぐわああああぁぁぁぁ・・・く・・・くそっ・・・」
「ケラケラケラ。この戦争中、戦場で気を抜いた自分に後悔しな」
そう言い残しモグラ型の魔物は地面の中に再度潜っていった
おびただしい量の血液が体から吹き出し意識は朦朧とし始める
『あれ・・・俺死ぬのかな?母さん見送るとき泣いてたな・・・
ユウリもお兄ちゃん行っちゃヤダって言ってたな・・・
・・・だ・・・嫌だ・・・
やっぱり・・・死にたくない・・・また・・・母さんとユウリに会いたい』
俺は母さんから受け取った家族全員で撮った写真入りのペンダントを握りしめる
「悪いみんな・・・俺は一足先に・・・」
ヒューーーーーーーン・・・ドスン!!!!!
すべてを諦めかけたときだった
突如俺の目の前に得体の知れない何かが落ちてきた
地面についた衝撃とともに爆音が広がり砂埃が立ち上る
目の前にはどうやらライオンタイプの魔物が落ちてきたらしい
それを見て一瞬だが俺の朦朧とした意識が飛ぶ
「なっ・・・なんだ?」
「くっ・・・ぐは・・・クッソたれが
アイツだけは許さんぞ・・・クソが・・・
この大将軍である俺様を裏切るとは・・・俺もここまでか・・・」
少しの沈黙の後、ライオンタイプの魔物が俺に気づく
「ん?おい小僧・・・
お前も随分と死にかけじゃねえか・・・
お互い無様よのぅ・・・」
「なんだよ・・・魔物のくせに・・・
何気楽に話しかけて・・・きてんだよ・・・」
「人も魔物の死は平等だ・・・
死ぬときくらい仲良くしようや・・・」
「確かに・・・拒絶するだけ無駄・・・だな」
「おぉ・・・物分りがいいじゃねぇか・・・小僧・・・
しかし年半ばもいかねぇお前さんまで戦争に駆り出されるとは・・・
人間ってのは俺ら魔物以上に魔物かもな・・・クックック・・・」
「お前の言うとおり・・・そうかもな・・・ハハッ」
笑うなんていつぶりだろう
毎日気を張り生きてきた自分にとって
こんなにも緊張が解けている今ここでリタイヤして
正解だったのではないかという気持ちになる
「気があうじゃねぇか・・・小僧
どうだ?そのまま死にたくなかったら俺と・・・契約しねぇか?
魔物の契約を・・・」
「契約・・・だと?魔物と・・・?
俺に・・・何のメリットがある?」
「メリットがあるとすればおまえはこれからも生きられるってことが一つ
そして小僧・・・お前はとんでもない力を手に入れるだろうな
仮にもこの大将軍アクセル様の能力だ」
「それは・・・すげぇな・・・
で・・・?デメ・・・リットは?」
「死ぬ寸前だな・・・小僧・・・ククク
デメリットと言えば魔物の力を使いすぎるとお前自身魔物化することくらいか
そして完全に魔物化する前までは俺の思念がお前に取り憑き離れない
この二つだな」
「そうか・・・悪くない・・・
その力は・・・この戦争さえも・・・終わらすことができる力か?」
「可能性はあるだろうな」
「最後に確認しておきたいことがある・・・
お前は今どっちの・・・味方だ?」
「俺様はどちらの・・・味方でもない
しかし俺様の目的は一つ・・・魔物の総大将アルディオを倒すこと
利害は・・・一致しているんじゃねぇか?」
「・・・人間は襲わないと・・・約束してくれ・・・頼む」
「安心しな・・・ベースはお前だ」
「そ・・・うか・・・なら・・・契約しよう・・・」
「契約する気があるんなら俺の口の中に入りな」
「どうせ・・・死ぬんだ・・・食われるのも悪くない」
身動き一つとれなかった体を最後の力を使い無理矢理動かす
芋虫のように体を左右にひねりながら魔物アクセルに近づく
自分の選択が間違っていても構わない
あそこで痛みに殺されるのであれば
この魔物に食われて死んだ方がはやい
そんな思考に身を委ねながら魔物の口内へと入っていった
薄れゆく意識の中俺は静かに眠りについた
====================================
声が聞こえた・・・
俺の名前を呼ぶ声・・・
気がつくと俺は立っていた
意識はあまりはっきりはしていない
寝起きに近い感覚だった
ふと周りを見渡すと俺を中心にして肉片が散らばっている
首を傾げて酸素の充分行っていない脳に今までのことを思い出させる
そんなとき後ろから声が聞こえてきた
『・・・オ・・・・イ・・・・・オ・・イ』
「だ・・・誰だ!!」
姿はない
辺りを見回し剣を構えながら自分の警戒信号を360度に張り巡らせる
今の俺なら雨が一滴落ちる音でさえ逃しはしないだろう
そのくらいの集中力だった
故に一番近くで声が発せられた時俺は絶叫する
『オイ・・・小僧オオォォォ!!!!』
近くにミサイルが落ちたかのごとくの爆音だった
「な・・・なんだぁ?」
『俺様だ・・・アクセルだ』
『あぁ俺を呼んでいたのはこの声だったのか・・・』
昨日の食事を覚えていないように
ちょうどそんな感覚だった
なぜ今まで自分は忘れていたんだと思えるほどに
契約一連のことが記憶から飛んでいた
『小僧・・・俺の声は聞こえるか?』
「あぁ聞こえるぜ・・・後小僧じゃなくて俺の名前はアギトだ」
『ほぅアギトか・・・とりあえずアギトよ・・・俺と契約してくれたこと感謝する』
「それはお互い様だアクセル・・・体の傷は完治しているし
正直契約したことすら忘れるくらい綺麗に記憶が飛んでいた
いやホントは死んだと思った・・・お前に食われて」
『100%信じては居なかった・・・そんなところか・・・まぁ無理もない
しかしお前が家族のために戦っていたとはな・・・男じゃねえか!!』
「な・・・なんでお前がそのこと知ってんだよ!?」
『俺らは今や一心同体だ
俺様レベルになるとお前が何を考えているのか
過去に何があったかまで共有できるもんなんだよ』
「へぇ〜ホント魔物ってすごいのな・・・」
『今まで魔物を何だと思ってたんだ・・・お前は
まぁいい・・・アギトまずは西地区の殲滅だ
アイツに挑む前にお前の能力を知っておきたい
まずはそうだな・・・走ってみろ』
「オーケー」
俺は指示通りランニング程度に走り出す
ドンッッッッッッッッ!!!!
「は?」
驚きを隠せない
体についている肉が風圧で全部剥がれ落ちるのではないかと感じるほど早い
体を慣らす程度に走ったあの緩い感じでこれほどのスピードが出る
全力で走るのは今はやめておこう
『クックック・・・なかなかどうしてスピードは充分じゃねぇか
ここからおよそ15Km西地区で戦闘が行われている
おそらくアギト・・・お前の父親と何人かが大型の魔物相手複数と戦っている』
「そんなこともわかんのか・・・」
『わかるというより俺様が立てた作戦だからな
人間を完膚なきまでに葬り去るために
だが今はもうその作戦も必要なくなっちまった』
「そうか・・・」
俺はその言葉の裏を考えながら
大地を蹴り西地区に移動を開始した
====================================
〜西地区〜
「く・・・くそっ・・・ここさえ突破できれば」
「しかしこうも大型の魔物が多いと迂闊に攻撃できんな」
「どうしますか?隊長・・・いったん引くフリをしますか?」
「いや・・・大型の魔物の攻撃をかわしつつまずは小型の魔物を討て!!
最後に全員で大型の魔物を討つ」
「了解です!!」
『残るところ小型の魔物は10体 ウルフにゴブリンにスライム
大型 サイクロプスが2体
残るこちらの人数は私を入れて8人・・・さてどうしたものか・・・』
「ええぃ!!考えても仕方ない!!」
ゴブリンを貫いた剣と同時に隊長であるエルバが一喝する
「聞けぇい!!!我がカトラックの民たちよ!
勝利は目前である!我れらの大地を守るため奮戦せよ!!決して畏れるな!!
同士の屍を越えてきた我らの団結力を下等な魔物どもに今こそ示せ!!」
「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
7人の兵士の声が枯れ果てた大地に木霊し大地を揺らす
同時に魔物討伐に成功する兵士たち
『小型の魔物は残り2体 ウルフのみ
スピードがあるため翻弄されているのか』
「隊長!!後ろにサイクロプスが!!」
「なっ!?いつの間に!!!??」
サイクロプス特有の武器こん棒がエルバめがけて振り下ろされる
「えぇえぇぇいぃぃ!!!」
大剣で防ぐも力の差は歴然
サイクロプスはこん棒を持ち上げ大きく振りかぶる
無情な2発目が降り降ろされた
ズドオオォォォーーン!!!
轟音と共に大地が砕ける渾身の一撃
砂塵があたりを覆い誰もが隊長の死を覚悟した
未だに砂塵が落ちることはなく
影しか見えないサイクロプスがこん棒を持ち上げ咆哮する
その声は隊長エルバの死を意味するものと確信する隊員たちは
感情に流され大型の魔物に個々に突撃していく
「うおおおおぉぉおぉぉ!!!!よくも隊長をーーー!!!」
しかしその突撃は意味をなくす
砂塵が落ちると同時にサイクロプスが倒れ
隊長であるエルバが姿を現した
「なっ・・・隊長?」
「おぉ隊長流石です!!何をしたんですか!?」
「隊長・・・もぅ自分ダメかと思ったっスよ」
「い・・・いや・・・私にもわからん・・・いったい何が?」
「隊長生きててよかったです!!さぁ次の指示を!!」
「あぁ・・・そうだな・・・」
近くのモニュメントの上に着地する影が一つ
「間一髪ってとこだったなアクセル!!」
『全くその通りだな・・・しかしなぜ隠れる?』
「うん・・・なんていうか一度父さんに会っちゃとさ俺の気持ちがブレちゃう気がするんだよ
俺はアクセルあんたに助けられた・・・うまく言えねぇけどこの借り?
恩はきっちり返したい
アクセルの目的であるアルディオを倒すことで・・・」
『アギト・・・おめぇ・・・ほんとに15歳か?』
「そこかよ!?」
『クックック・・・会ってこい・・・』
「えっ?」
『アギトあのサイクロプスを倒して父に会ってこい!!
これは命令だ!!会うのが最後になるかもしれねえだろ?』
「・・・」
『大丈夫だ・・・アギト
お前さんの信念は父に会ったぐらいじゃ変わらん!!』
「・・・あぁ・・・わかった」
高さ10mはあるモニュメントの上から乾いた大地へとダイブする
もちろん高台から降りてもこの体にダメージはない
悠然と立ち上がり100m先のサイクロプスを眺める
陸上のクラウチングスタートの体勢をとりその場が静止する
「よーい・・・」
「隊長最後の1体です!!焦らず撃破しましょう!!」
「そうだな・・・やっとここまできたか・・・
敵は一体だ!!行動を読みしっかりとダメージを・・・」
ドゴッッッッ!!!!
高速の何かがサイクロプスに直撃し後方に倒れ込む
サイクロプスの腹の上に着地するアギトが笑顔で手を挙げる
「よっ!!父さん」
「なっ!?ア・・・アギト!?アギトなのか?なぜお前がここに?
その右手はどうした?真っ黒じゃないか・・・」
「あぁ・・・ちょっといろいろあってな・・・父さん・・・
俺が魔物を殲滅する・・・だから・・・もし戦争が終わったらまた一緒に・・・」
「アギト何を言っている!?」
サイクロプスが暴れだし腹に乗っているアギトを掴む
「アギトーーー!!」
「父さん大丈夫・・・このくらい・・・なんてことない」
目を閉じて体の右側に意識を集中させる
『全部アクセルが教えてくれたとおりだ・・・魔物の力を使うには集中すること
集中する部位に応じて力が付与される
絶対厳守事項は力の解放を50%に抑えること
これ以上は体を魔物の部位に支配されるらしい
魔物化した部位は黒く変化し刺々しい感じになるなため一目瞭然だ
さて殺るか・・・』
魔物化した右手でサイクロプスの腕を吹き飛ばす
冷静に冷徹に地面へと着地する
叫びながら左手で右手の出血を抑えるサイクロプスに
歩いて近づき無慈悲な鉄拳を大きな瞳に捧げる
脳は弾けとび凄惨の赤い雨が降り注ぐ
その中で俺は振り返る
「父さん・・・俺は今から行かなきゃいけないところがある・・・」
「・・・」
「いって・・・きます・・・」
「ま・・・待て!!アギト!!!」
我ながら長い沈黙だと思った
父さんは今の俺を見て何を思ったんだろう
答えはわからない
しかし今はこれでいい
俺は全力でその場を後にした
====================================
タッタッタッタッタ!!!
猪突猛進の如く西地区から敵の総大将が居座る北地区へ爆走する
この体は数十キロ走ったところで息切れなどしない
しかしそれとは裏腹に心は乱れているらしい
いうまでもなく父に会ったのが原因だろう
『アギト大丈夫か?今から殴り込みに行くってのによ』
「あぁ・・・問題ない」
途中途中で襲いかかってくる魔物はすべて薙ぎ倒す
人間とは急に巨大な力を持つと制御できなくなるらしい
小学3年生が親から急に10万をもらうとどうなるか?
つまりそういうことだ・・・
今や体の60%は知らず知らずのうちに魔物化する
『アギト力を使い過ぎだ!!抑えろ!!』
「・・・引き返さないのに理由をつけるとすればもっと力を使うことだ」
『・・・』
アクセルは何も言わない
ザーーーーーー
脳裏に砂嵐のような音が流れる
なんだ?と思いながらも疾走する
途切れ途切れではあるが見たこともない情景が脳裏に映しだされた
『アクセル・・・貴殿を総大将に任命する』
『はっ!!誠に嬉しき幸せ我が任務しかとアルディオ様のために!!』
『アクセルの親分今日も素晴らしい功績でしたね』
『クックック・・・俺様にかかればこのくらい朝飯前よ!!
しかしその親分ていう呼び方止めねぇか?
俺様たちはこの戦いで戦果をあげたもの同士・・・いわば兄弟だ!
地位や階級、立場に捕われちゃいけねぇ・・・』
『兄・・・弟・・・じゃあ自分これからはアクセルのアニキって呼ばしてもらうっス』
『クク・・・大して変わってねぇじゃねぇか
まぁ・・・そのなんだ?よろしくな・・・義弟よ』
『はいっ!!アニキ!!』
これは・・・アクセルの記憶か?
そういえば『俺様レベルになると過去に何があったかまで共有できる』
そう言っていたのを思い出す
だがなぜこのタイミングで?俺が魔物化しているからか?
・・・アクセルは空から降ってきた
何があったのか?俺はアクセルについて何も知らない
大将軍に任命されながらなぜあれほどまでに総大将アルディオに強い剣幕を見せたのか
もっと魔物化すればアクセルの記憶が流れてくるかもしれない
俺は知りたい・・・アクセルについて・・・
気がつけば眼前には総大将が根城にしている城が負のオーラを背負い建たずんでいる
まさに悪魔城といったところか
城を支える石垣は高さ20mはあろうか・・・ルートは一つ
幅5m程の階段を上っていくしかない
階段には魔物がごまんとうごめいている
それこそ個体数を把握できないほどに
だが・・・行くしかない
「アクセル・・・殴り込もうか」
『アギト少し休んでいけ・・・現在奮戦中の東地区の戦いが終わると人間はここに攻め込んでくるだろう
だが距離が離れすぎている・・・今からこちらに向かっても到着までには1日以上はかかる・・・焦る必要はない』
「アクセル・・・あんたはホントに魔物か?あんたの考え方はまるで慈愛の念すら感じる」
『・・・ば・・・バカ言ってんじゃねぇ!!俺は魔物だ!!
なぜ人間のガキにそんな感情を抱く必要がある!?』
「確かにそうか・・・俺の勘違いだったようだ・・・すまない」
『くだらねぇことを言う元気があったらさっさとアルディオのところに行け!!
俺様はお前を利用しているだけのことを忘れるな!!』
「・・・なら・・・行くぜ!!」
己の声で我がの体を鼓舞し両手両足を魔物化させる
人間も魔物も根本的には変わらないのではないか
階段にあふれる魔物を吹き飛ばしながらそんなことを考える
図星を突かれれば誰だって隠そうとするために言わなくていいことまで言ってしまい相手を傷つける
さっきのアクセルがまさにそうだ・・・と感じた
ザーーーーー
この音と共にまたも記憶が流れてくる
『アルディオ様恐れ多く進言いたします
なぜ部下である5体が処刑の対象なのですか!?』
『わからないのかい?アクセル
先の戦いであの5体は連携のミスによる味方援護の失敗・・・
人間の逃走を助長したようなものです』
『しかしそれだけのミスで・・・俺様は納得できません!!』
『納得できないのであれば止めてきたらどうです?今まさに処刑中ですよ』
『なっ・・・!?』
『ここが処刑所・・・』
『アクセルのアニキーーー!!』
『アンヴァー!?なぜお前が断頭台に!?』
『アニキ・・・最後にアニキの顔が見れて自分は幸せっす・・・
今までお世話になり・・・グアァ・・・』
『アンヴァーーーーアアアァァァァ!!!!!!』
『皆よく聞いてくれ・・・俺様は今の総大将が気にいらん
アイツには心がない・・・近々俺は反旗を翻すつもりだ・・・ついてきてくれるものはいないか?』
『アクセル・・・私はキミについていこう』
『俺もついて行こう』
『この軍師である私も参加するよ将軍』
『みんなありがとう・・・お前らの命このアクセルが預かった』
次々に脳裏に流れてくるアクセルの記憶
今の総大将はホントに魔物の中の魔物
まさに総大将にふさわしいとさえ感じる残虐性を秘めている
空から降ってきたアクセルを見ればおそらく謀反は失敗したのだろう
『よくもまぁアギト・・・お前は迷いもなく戦えるなぁ
何がお前をそうさせる?俺との誓いを果たすためか?』
「なんかムカついてきたからな・・・戦う理由はシンプルに限る」
『何に対してムカついてんだ?』
「総大将アルディオに対して・・・だ」
『な・・・?何!?』
「話は終わりだアクセル・・・城内は複雑な構造なんだろ?
アルディオのところまで行くにはガイドが必要だ
案内を頼む・・・最短ルートでだ!」
『アギト・・・お前何を見た?』
俺は小さくつぶやく
「アクセル・・・お前の・・・過去の記憶が見えた」
『共有・・・してしまったか』
「まだお前が仲間を誘って反旗を翻すってとこまでしか俺には伝わってきてないけどな・・・
どうやら俺が魔物化するにつれてアクセルの記憶が流れ込んできているみたいなんだ
あの後どうなったか教えてくれよ・・・もしよかったら・・・」
『そこまで知ってしまったからには話すしかないだろうな・・・
反旗を翻すと言った一ヶ月後に俺たちは計画を実行する予定だったが
軍師の野郎がアルディオの工作員だったわけだ
後はもう・・・わかるな?
俺様は・・・仲間の命を預かると言ったにもかかわらず
軍師以外の仲間全員が拘束され八つ裂きにされるのをただ見ているだけだった・・・
俺様は自分が情けなくて暴れた・・・そしてアルディオに負けた・・・
俺様は・・・俺様は・・・クッッッッッ!!!
最後は惨めだった・・・
飛行タイプの魔物に俺様を運搬させ毒の池に落とすつもりだったらしいが
俺様は最後の力を振り絞り抵抗した・・・
一体高度何mから落ちたんだろうな・・・
たまたま落ちたところにアギト・・・死にかけのお前が居たんだ・・・
ただそれだけの話だ・・・』
「アクセル・・・」
『・・・ん?・・・同情か?それともおまえは俺様を浅はかだったと罵るか?
まぁそれも悪くない・・・』
「わかってんだろ・・・俺の気持ち」
『・・・』
「お前が真っ先に俺に言ってきたことだろうが!!
『俺らは今や一心同体だ・・・
俺様レベルになるとお前が何を考えているのかわかる』
そう言ったよな?」
『あぁ・・・』
「アクセル・・・あんたはいい奴だ・・・
底なしにいい奴だ・・・お前みたいな奴は今までに見たことがない
きっと仲間だってあんたを恨んだりしてない・・・」
『こ・・・小僧オオオォォォ!!!!
貴様に!!この俺様の!!何がわかる!!!』
「痛いほどわかる・・・お前とは出会ってまだ間もないが
お前の気持ちが俺の中にどんどん流れ込んでくるんだ・・・
仲間の無念を晴らしたいのならやることは1つだ・・・そうだろう?」
『あぁ・・・』
「アルディオを」『ぶっ倒す!!!』
絆というものがもし視覚化できるのなら
今まさに俺とアクセルの絆はつながり
決して離れることがないように結ばれたのだと確信した
目を閉じて精神を落ち着かせる
開眼し城の真正面からまるで我が家に入るかの如く悠然と城内に立ち入る
そこに居る魔物たちが一斉に注目するがどう対処していいのかわからず焦っている様子だ
「アクセル・・・こいつらを殺す理由はない・・・圧倒的スピードで振り切る!!」
『言わなくてもちゃんと伝わっている・・・安心しな』
「じゃあ行くぜ!!」
体のリミッターを外し全力で走る
並大抵の動体視力では俺の動きすらとらえられないだろう
俺が通過した後には音と風がついてくる
『そこを右!!次を左!!目前の螺旋階段を駆け上がれ!!』
アクセルの指示どおり城内を縦横無尽に駆け巡る
そしてとうとうたどり着いた・・・玉座の間に
バキンッッッッッッ!!!
俺は高さ5mはあろう巨大な金属製の扉を蹴り飛ばす
100mくらい先には豪華な椅子に座った総大将アルディオが
奴を挟むように左には記憶に出てきた軍師
どうやら鷹タイプの魔物らしい
右には豪傑な顎を持つワニタイプの魔物が佇んでいる
パキッ・・・パキッ・・・
俺は指の骨や首の骨の音を鳴らす
目を細め警戒の網を張り巡らしゆっくりと臨戦態勢をとる
「人間の・・・子供?」
「なんだ?おまえは?単騎か?」
「お前ら・・・覚悟はできてんだろうな!!!」
俺は威圧する
しかし脳内はいたって冷静そのもの
落ち着いて両足上半身右側に意識を集中させる・・・
「くっっっっっ!!」
やはり力を解放させるのは楽じゃない
70%の魔物化といったところか
「何だこのガキ・・・?俺たちみたくなりやがった」
「あれは・・・そうですか・・・その形・・・アクセル・・・あなたですか?
実に執念深いですねぇ・・・それほどまでに私が憎いですか?ふふっ
さて・・・軍師イグニスよ・・・あれとどう戦うかの作戦をゼムナスに伝えなさい」
「了解ですアルディオ様!!」
俺のことを全く警戒していないのか?
こいつらは・・・
「アクセル・・・殺ってもいいよな?俺の怒りは爆発寸前だ・・・」
『あぁ・・・大丈夫だ・・・お前は強い・・・行ってこい』
「力を借りるぞ・・・アクセル」
ズドンッッッッッッッッ!!!!
持てる力を遺憾なく発揮し地面を蹴り込む
100mという間合いはほんの1秒足らずでゼロ距離へと変わる
まず標的にしたのはワニだ
「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」
顎めがけてアッパーを繰り出す
刹那とはこういう時のためにあるような言葉かもな
よける暇さえ与えなかった・・・驚く暇さえ与えなかった・・・
苦痛もなかっただろう・・・走馬灯を見ることもなかっただろう・・・
その場が凍り付く
魔物一体崩れ落ちる音だけが玉座の間に響き渡る
次に俺の目は鷹を捕らえる
「次はお前だ・・・」
「な・・・なな・・・なんだおまえは?」
「答える義理も一瞬で楽にしてやる義理もない・・・
おまえのせいでもあるんだ・・・」
「ま・・・待て・・・何の話だ!!???」
なんだこいつ・・・
軍師?子供みたいにただ怯えてるだけじゃねぇか・・・
「・・・怖いのかよ?」
「・・・はっ・・・何を言い出すかと思え・・・
ぐあああああぁぁぁぁぁ!!!!!!????」
突如として軍師の胸から1本の剣がとびだす
「イグニスもういい・・・今のお前は見ていてもつまらん・・・」
「あ・・・アル・・・ディオさ・・・ま・・・な・・・何を!!??」
「用済みだと言っている」
魔物の総大将吐き捨てるように言う
こいつにはためらいがない
顔色も声色も変えることなくまるで蚊をつぶすように
命はこいつの前ではある意味平等なのだろう
「あ・・・アル・・・で・・・オさ・・・ま・・・」
軍師が倒れ総大将が振り返る
「さて・・・アクセルよお前は人間と契約した・・・そうだな?」
「俺がアクセルと契約したアギトだ・・・」
「私はアクセルに聞いている・・・お前には聞いていない
それとも話せない理由でもおありか?」
「アクセルの声は俺にしか聞こえない
そしてアクセルがあんたにいいたいことはたった1つだ
あんたをぶっ殺す・・・ただそれだけだ」
「そうか・・・フフッ・・・お前も相変わらずだな・・・来るがいい」
「言われなくともやってやるさ」
ついに最終決戦が始まる
今この瞬間も実感がない
俺が魔物と人間の戦争を終わらす場面にこうして立っていることが
総大将は何タイプなのかはわからない
静かに翼を羽ばたかせ剣を構える
奴の出す空気が変わる
『気をつけろアギト・・・アイツは瞬間移動を得意とする』
「瞬間・・・移動!?」
「ほう・・・私の能力が何かわかっているのですか・・・
ではお手並み拝見させていただきましょうか・・・」
決して戦う体勢を解いたわけではなかった
総大将は目の前から消えたと思うと空中に現れる
目で追えなかった・・・
この事実だけが俺の精神状態に影をさす
きっとアクセルはそんな俺の気持ちを悟ったのだろう
『気にするな・・・アギト
瞬間移動とは線で移動するのではなく点と点で移動する
移動する点と点がわかればアイツを倒す鍵になるのだが・・・』
「とりあえず突っ込んでみる!」
覚悟を目に宿し全身に力を入れる
宙に居る総大将めがけてジャンプする
アルディオがにやけたように見えた
「単純というかなんというかですね・・・
アギトさん・・・あなたは空中で身動きがとれるんですか?」
「関係ない・・・攻撃などすべて防ぐだけだ!!」
ヒュンヒュンヒュンヒュン
キンッ!!キンッ!!
「くっっっっ!!」
「防ぐ・・・だけですか・・・アクセルは攻撃が専売特許・・・能力をはっきできないとは悲しいことですね
あなたの弱いとこはこの一点の見誤り・・・そこです!!」
俺の脇腹に剣が突き刺さり鋭い痛みが全身を突き抜ける
「ぐあああぁぁぁあ」
この痛みはあの時以来だ
あのモグラタイプにやられたときの
俺は墜落する
痛みに耐えながらもまだまだやれるダメージ量
『アギト・・・大丈夫か?』
「まだ・・・まだいける・・・」
「アギトさん・・・あなたもつまらないですね・・・
もう終わりにしましょうか・・・」
同じく地面に舞い降りたアルディオが
左右に瞬間移動をしながら徐々に近づいてくる
『つまらないがアルディオの口癖だ・・・
危ないぞアギト・・・奴はあの言葉を吐くとすぐに殺しにくる』
次は右・・・左・・・
あえて俺に法則性を与えているんだろう
乗ってやるぜ
俺は痛みに耐えながら右に突っ込み空間に拳をかざす
何もない空間に拳は何かの感触をとらえる
空間からアルディオが現れ勢いよく後方に吹き飛んだ
ドゴンッッッッ!!!ドゴンッッッッ!!!ドゴンッッッ!
石造りの壁をいくつも破壊する音が城内に響き渡る
吹き飛ばした方角を見ても砂埃が舞い奥までは確認できない
やった・・・のか?
疑問が一筋の汗を生みそれは額からあごまでを一気に駆け抜ける
ヒュ・・・ン
何かの音が背後からした
「ま・・・この程度でしょうね・・・アクセルの力など」
『アギト!!!後ろだ!!!』
時すでに遅しだった
アルディオの瞬間移動は俺の背後をとっていた
無情にもアルディオの剣は俺の腹を突き抜ける
声にならない痛みが俺の体を支配する
『アギトオオオォォォーーーーー!!!』
アクセルが叫び俺は倒れアルディオが笑う
「アクセル・・・あなたの敗因はこの年半ばも行かない子供を利用したこと
そしてあの時と同じように・・・このアギトという少年はあなたの犠牲になったのです・・・」
『アギ・・・ト・・・嘘だろ?・・・死ぬな・・・死ぬなああぁぁぁ!!!!』
痛み・・・アクセルの声・・・思考・・・
すべてが消えようとしていた・・・
足りない脳で考える・・・
まだしてないことがあったような・・・
何だろ・・・わからない・・・
集中しよう・・・とにかく今は集中・・・
「さてこの少年を殺せばアクセル
あなたは完全に消滅する・・・そうですね?
それではアクセルさん・・・さようなら」
アルディオの剣が振り下ろされた
グサッッッッッッ!!
「な・・・に・・・?」
さっきまでそこにあった体はない
俺は立っていた
思考回路ははっきりしない
しかし以前より感覚は鋭くなっているようだった
しかし自分でもなぜ動けるか答えられない
痛みは・・・なぜかない
どうなってる?
アクセルの声が聞こえる
『アギト・・・お前は完全に魔物化しちまったんだな・・・
アルディオを倒すために・・・すまねぇ・・・』
「まだ俺は喋れる・・・みたいだな」
『アギト俺の思念は後10分もあれば消えるだろう・・・
完全に魔物化すれば俺は消える・・・最初に説明したとおりだ
そしてその10分間お前はとんでもない力を発揮する
そしてそれが終了するとお前は途端に弱くなる・・・』
「倒す・・・ナラ・・・イマってコトカ・・・」
体は内側から何かに浸食されていくのがわかった
言葉もうまく喋れていないのもわかった
「おやおや・・・これはこれは
魔物化してしまいましたか・・・ふふっ・・・
しぶといですね・・・これで終わりにしましょう!!」
地面に刺さった剣の所有を放棄しアルディオが消える
感覚は驚くほどに研ぎすまされていた
俺はある方向に走る
そしていつものように拳を構える
そこにピンポイントで姿を現すアルディオ
「なん・・・だと・・・!?」
殴られて吹き飛ぶ総大将は未だに何がおこったか分からない様子
その反面俺にはなぜアルディオがどこに出現するかが手に取るようにわかった
魔物化した10分間の特典か?それとも集中力が100%に達したからか?
まぁ可能性があるとしたらこんなところだろう・・・
俺の体は今や人の面影はなく全身が黒く刺々しい
そんなことを考えながら俺はもう一打もう一打と追撃する
「こ・・・このおおぉぉぉ!!!ガキがああアァァァァ!!!」
今まで冷静の仮面をかぶっていたアルディオが激昂する
瞬間移動を繰り返し高速移動を繰り返すアルディオ
やつにはわかっていない・・・俺の今の能力が
「魔物の総大将デアル・・・アルディオに告ぐ・・・
アクセルの怒リハ・・・こんなモンジャない!!死をモッテ償エ!!!」
うまく喋れない
でももうそんなことは関係ない
どうせ言わなくてもいいことだ
・・・まだ集中できる
俺は体の全エネルギーを右拳に移す
右腕が膨張するのがわかった
力がたまりすぎてそれは震える
地面を蹴り一気に空間を走る
次のアルディオの出現点を目指して
「ウオオオオオオォォォォォォ!!!!」
力は力から解放される
せき止めていたダムの水が勢いよく流れるように
俺の拳は魔物の総大将をとらえた
あまりの威力に奴の顔は吹き飛びつられて城の外壁も大きく弾ける
玉座の間の天井は吹き飛び星が見える
その空間にたった一人俺は倒れ込む
力の消費量と達成感によるものだ
「アク・・・セル・・・俺・・・やったよ?ミテタ?」
『あぁ・・・よくやった・・・ほんとによくやってくれた
しかしお前を魔物化させてしまった・・・
どんなに謝っても取り返しがつかないが・・・すまなかった・・・アギト・・・』
「へへっ・・・俺は一回死んダンダ・・・
何も後悔するコト・・・はナイヨ・・・むしろ感謝・・・シナイとな
ありがトウ・・・アクセル・・・
お前のチカラのオカゲで・・・俺の家族はブジダ・・・」
『クク・・・そう言ってくれる助かる
アギト・・・そろそろ10分だ・・・
お前に出会えて・・・最高だったぜ・・・』
「も・・・10分・・・か・・・
お・・・れも・・・完・・・全に・・・魔物化・・・だな・・・」
「アクセ・・・る・・・ありが・・・とう」
『誇り高き小さな戦士アギトよ・・・魔物反乱軍を代表してここに賞賛する
ありがとうな・・・相棒・・・』
静かにアクセルの思念は消え去り俺の思考もここで途切れた
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〜5年後〜
ここはカトラックの村より西方200mに位置する小川
人間と魔物の戦争は終わり枯れ果てた土壌を今は見る影もなく
青々とした草が地平線の彼方まで茂る
そこに魔物が一体
何も知らずにとある一家は小川でピクニック
「さあここで飯でも食うかアンナ準備を頼む」
「エルバあなたも手伝ってよ」
「俺はあれだ・・・ユウリの面倒を見る」
「もう・・・しっかり面倒見てきてよ?」
「ははっ!!任せとけって!!ほらぁユウリ鬼ごっこだ〜」
「きゃ〜〜〜」
楽しそうな家族の声に反応して魔物が近づく
「お父さん!!魔物!!」
「なっ!?こんなところにまだ魔物が!!」
「クアアァァ・・・クアアアァァァ・・・」
「黙れ!!!!」
グシャ・・・
無抵抗な魔物を一刀両断するエルバ
魔物はその場に倒れる
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・魔物なんぞ見るのは不快だ!!」
「エルバ・・・」
「アンナ、ユウリ行くぞ・・・ここでのピクニックは危ない」
トテトテトテ
小走りで魔物に近づく少女
「お父さん?この魔物手に何か持ってるよ?」
「ユウリよせ!!近づくな!!」
「お父さんこれ・・・」
「ん?ペンダントか・・・見覚えのある柄だな・・・」
エルバはペンダントをあける
そこに写っていたのは
5年前の父エルバと母アンナ・兄アギト・妹ユウリの姿だった
〜THE END〜
最後まで読んでくれた方ありがとうございます
「魔物が人に近づく理由」どうだったでしょうか?
いろいろと考えさせられる作品だったのではないでしょうか?
処女作でダークファンタジーを書くのもどうかと思ったんですけどねww
ラノベに近い感じだったのではなかったでしょうか?
わざと世界観や情景などは省き会話で物語を進行するようにしました
最後の意味はわかりましたかね?
完全に魔物化したアギトが父親殺されてるんですね
故に主人公が報われないダークファンタジーとなっております
ここからはタイトルの由来になるんですが
自分にとって疑問だったことなんですよねw
なぜゲームとかで魔物が主人公を襲ってくるのか
まぁ縄張りに入ってきたからとかそんな理由なんだと思うんですが
ド◯クエとかでは魔物が仲間になったりしますよね?
あながち魔物にもいい奴が居るのではないか?
この考えから生まれたのがアクセルでした
そしてこのアクセルとアギトをどうリンクさせるのかがかなり迷いましたね
結果的に書いていて自分的にはうまくいったのではないか
そんな風に思いますwww
そして全く関係ないことを言わせてもらうと作者私の夢は漫画家になることです
話作り向上のためにこの作品を執筆させていただきましたwww
最後まで読んでくれた方
ホンっっっっトウにありがとうございます!!
なおこれがアギト100%魔物化の10分間のモードです