テスト返却!
今は帰りのHRの時間だ。そして、今日は俺たちがこの前受けた確認テストが返ってくる日だ。出来は今までになく良かったはずなのに緊張が止まらない。まあ当然紅里にはかなわないことはわかっている。だが今までの数学でどれだけ巻き返せるかで俺の進路とかも変わってくるだろうからな。そんなこんなで俺の番が近づいてきた。
「斉藤君」
「はい」
俺は満を持してテストを受け取りに行った。結果はというと……
国語95点
英語93点
……よし、ここまではいい感じだ。あとは数学だけだな。俺は自分に「勉強したから大丈夫」と言い聞かせてから確認することにした。
数学……90点!!
よし、全教科90点越え達成したぞ!!俺は嬉しさの余りそれを大切に折りたたんでいた。
一方、紅里の点数はというと……
国語100点
英語98点
数学100点
おいおい……逆にどこ間違えたんだよって思うくらいの点数であった。
しかしその紅里はというと、相当悔しがっていた。しかも「ここの記号逆にしてれば100点だったのに」と言っていた。
紅里が俺のとこに近寄ってきて「トモ君は点数どうだったの」と言ってきたため見せてやった。
すると、「トモ君すごいじゃん! しかも数学で90点あるじゃん」と言われたため
「紅里のおかげだよ。ありがとう」と返してやったら顔を真っ赤にして俯いてしまった。
まあこれで無事にテストは切り抜けたわけだ。ひとまずは安心だろうと思いながら終業のチャイムを聞いて紅里とともに教室を出た。
俺たちはシズクを迎えに行き俺たちの家の前まで一緒に帰りそこで別れた。
「なぁシズク」
「なーにお兄ちゃん?」
突然の俺の問いかけにシズクは首をかしげていた。
「シズクも今日テストとか返ってきただろ。結果はどうだったんだ?」
俺はシズクにテストの結果を尋ねるとシズクは見せてくれた。
結果は……
国語95点
英語97点
数学90点
シズクも頭良いことは知っていたが……まだ中学生だぞ。まあ中学生でこれだけ頭が良ければ高校に進学しても問題ないか。
「シズク、よく頑張ったな」
「えへへ、ありがとお兄ちゃん」
「これからも頑張るんだぞ。そうだな……今日はご褒美としてシズクの好きなもの作ってやるぞ」
「ほんとに!?お兄ちゃん」
「ああ、なんでもいいぞ」
俺はシズクにご褒美として好きなものを作ってやることにした。
するとシズクは「カレーでいいよ」といったのでカレーを作ることにした。もちろんシズクに合わせて俺も甘口だ。本当は辛いのも食べれるけどシズクが甘いのじゃないとダメだからね。俺も合わせてるだけ。
俺たちはカレーを食べたあとに学校で出された宿題を片付け眠りへと付いた……。