表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

一日目 一筋の光

談項流です。宜しくお願いします。

…ここは、何所だろう…

私は重たい瞼を開けた。周りを見渡すと物置部屋のようだ。

生憎、体を動かそうと思っても縄で縛られていた。

「…私、売られたんだ…。」

「そうじゃ。」

私がポツリと呟くと扉が開き、一人の女が入ってきた。

私は光がが眩しくて目を細めた。

「…ぬし、騒がないのか…。」

「もう私は生きる価値などありゃしないんでね。」

「…そねえな死んだ目をしてるんじゃ、此処では生きていけない。こっちへ来るんじゃ。行くぞ。」

女は縄を解き始めた。

「ぬしはわっちが預かった。ぬしは今日からわっちの禿じゃ。」

「禿…」

「姉様のお世話するんじゃ。それで此処の、吉原の仕事を覚えていくんじゃ。」

「…はい。」

「わっちの名は夕霧。よろしくな。」

「はい…、私の名前は「ぬしの名は小梅じゃ。」

「え…?」

「此処では本当の名は語らぬのが決まりじゃ。今日からぬしは小梅じゃ。」

「…そうなんですか…。」

私は少し下を向いた。名前を奪われたようで悲しかった。

すると夕霧姉様が、

「下を向くな。上を向くんじゃ。此処では生きる気力を失ったものから脱落していく。わっちも夕霧は本当の名ではない。」

「……」

「それに…、もう我慢しなくてもいいんじゃんぞ…。今だけ、泣いても…いいんじゃ。」

夕霧姉様にそう言われた途端涙が溢れてきた。

「うっ…、っうう…、うえっ、うっ…」

「よくここまで耐えたな、まだ十四ぐらいであろう?いきなり知らない所へ来て、名も失って…、大丈夫じゃ、ぬしはこの夕霧が必ずや守ってみせる。だから…、心配するな。きっと…、きっと…、ぬしはわっちが守る…。」

私を抱きしめながら夕霧姉様は言った。

この日、私に一筋の光が射し込んだ。

随時更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ