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消せない過去

時計の針が午前四時をさす。慶太のせいで一睡もできていない。

私紗歌は慶太の事を幼馴染としてしか考えていなかったけど慶太は女として見ていたんだと思うとなんとも言えない気持ちにのまれて怖かった。


いつも女の子を追いかけてる私紗歌だけども、元からこんなんだった訳じゃない。


約一年前、私紗歌が高校一年生だった頃に遡る。

私紗歌には好きな男の子がいた。

優しくて笑顔が眩しくて王子様みたいに輝いてる人だった。

最初は影から見ているだけだったけど近づきたくて話しかけるようになり、女子で彼と一番仲が良くなった。正直嬉しかった。


そんなある日急に彼から遊びの誘いがきた。

私紗歌は喜んで出かけた。これから起こる悲劇を知るよしもなく。


私達は映画をみた後お揃いのストラップを買った。

彼がお揃いを買おうと提案したからだ。向こうも私紗歌に気があるんじゃないかとちょっとドキドキしながらも平然を装った。

そのあと一時間ぐらい喫茶店でお茶をし、そろそろお互いに門限が近づいてきたので帰ることになった。

彼は女の子を一人で帰らせるなんてできないと言い私鈴歌を家まで送ってくれることになった。


私達はどうでもいい話をしながら楽しく帰っていた。

その時だった…

きゃぁぁぁと言う悲鳴が聞こえたかと思うと


「危ない!!」と彼が大声をあげて私紗歌を引っ張った。

私紗歌はコンクリートの上に叩きつけられた。

訳がわからずとりあえず起き上がってみると彼が血まみれで倒れていた。

幸いと言っていいのかわからないが彼は意識があった。

私紗歌は何が起こっているのか全くわからず血まみれの彼をみて感じたことのない恐怖に襲われ涙が止まらなかった。


「紗歌が無事で良かった。

俺…紗歌の事が好きだった」


彼の口がそう発したかと思うと彼は静かに目を閉じてしまった。


気がついた時私は病院にいた。

どうやらあのあと気を失ってしまったらしい。あの後私は三日も眠っていたようだ。


どうやら通り魔が出たらしく彼は私をかばって刺されてしまい生きてはいるが意識が戻らないらしい。

私が送ってもらわなければ彼はあんな目に会わずに済んだのに

後悔だけが私の胸につのった。


数ヶ月くらい何も手に付かなかった学年トップだった成績は一気に学年最下位位となり先生に怒られる日々が続いたころ志穂ちゃんと出会った。

なぜか志穂ちゃんには思っていることをなんでも言えた。

志穂ちゃんなら信じることができた。


少し長い話を思い出してしまったがこれが私紗歌の今を形成する過去なのだ。

もし彼があんなことにならなければ私紗歌は彼と付き合い志穂ちゃんとは違う出会い方をしていたのかもしれない。

恋に対するトラウマが生まれなかったのかもしれない。


明日彼のところに訪ねてみよう。

私紗歌はそう決意し眠りについた。

学校に遅刻したのは言うまでもない。














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