第69話 美女と混浴
お昼12時になると、シェアハウスのメンバーは海の家に集合した。
この海の家では、事前に予約しておけば、手ぶらでバーベキューが楽しめるのだ。
テーブルの上には、新鮮な魚介類、5種類の肉、ウインナー、焼き野菜、おにぎり、焼きそばなど様々な食材が、所狭しと並べられていた。
「みんな、自分の飲み物はあるかな?……
それじゃ乾杯するよ~、かんぱーい!」
明日奈の音頭で、メンバー全員が乾杯し、冷たいドリンクで喉を潤した。
美女たちの胃袋を満たすため、焼き係を務めた祐希は「肉がない」「ドリンク追加」といった女子たちの遠慮のない要望に、汗だくで対応し続けた。
炭火焼きの香ばしい匂いと、みんなの笑顔。
シェアハウスの女性メンバーにとっては、最高のランチタイムとなった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ホテルのチェックインが始まる15時過ぎには、メンバー全員がフロントで鍵を受け取り、それぞれの部屋へ向かった。
祐希の部屋は402号室のツインルームだ。
エレベーターで4階まで上がり、カードキーでドアを開けた。
すると、そこはただのツインルームではなかった。
「えっ……?」
一瞬、部屋を間違えたかと思い、ルームナンバーを確認したが、402号室で間違いなかった。
そこは、100平米はあろうかという広々とした部屋だった。
リビングに、キングサイズのベッドが置かれ、海を一望できるオープンテラスが続いていた。
そしてテラスには、大きなジャグジーバスが備えられ、既にお湯が張られていた。
「こ、これが……幹事部屋……?」
思わず独り言が出た。
明日奈から「幹事」を命じられたが、思いもしない特別待遇に感謝しつつも、あまりの豪華さに祐希は落ち着かなかった。
リビングの片隅には、全員分の飲み物が入ったクーラーボックスが運ばれていた。
そこから缶ビールを1本取り出し、一人で乾杯し自らの労をねぎらった。
ソファに座り、缶ビールを飲みながら、一息ついていると、突然インターホンが鳴った。
「は~い」
ドアを開けると、そこには里緒奈と瑞希と朱音が立っていた。
「幹事~、喉乾いた~! 飲み物ちょうだ~い」
里緒奈たち3人はズカズカと部屋に入り、束の間の静寂を破った。
「うわっ! 何この部屋!
めっちゃ広いじゃん!」
3人は勝手に上がり込み、部屋を見て歩いた。
「見て見て、テラスも付いてるよ……」
3人はテラスの方に歩いていった。
「あ~! ジャグジーもあるんだ!
私たちの部屋は普通のバスタブなのにさ!」
テラスに出た里緒奈が叫んだ。
「えっ、マジ?
幹事部屋だけジャグジー付きとか……
格差激し過ぎない?」
瑞希もテラスへ出て目を丸くした。
「祐希だけジャグジーなんて許せないね……
私達にも当然入る権利はあるよね」
里緒奈と瑞希は、躊躇なく着ているものを脱ぎ始めた。
「ちょ、ちょっと、困るよ、2人とも!?」
祐希は慌てて目をそむけたが、2人は既にビキニ姿になっていた。
「な、なによ……水着なんだから、別にいいじゃん。
はは~、なるほどね……あんた、私が裸になると思ったんでしょ……」
里緒奈がニヤニヤしながら祐希を見た。
「童貞男子には、刺激が強かったかな?
なんなら、私の裸、見せてあげようか?」
瑞希は不敵な笑みを浮かべ祐希に言った。
「い、いえ結構です」
2人は祐希の返事を無視して、ジャグジーへ入った。
「うわ~、暖か~い。
……この気持ち良さ、ヤバすぎ~」
瑞希が目を閉じて、幸せそうな顔でつぶやいた。
「ね~、気持ちいいよね。
これでビールがあれば最高なんだけど……
あ、祐希ぃ、缶ビールあるんでしょ。
ここに2本持ってきて~」
里緒奈が祐希に命じた。
「まったく~、僕は小間使いじゃないんですから」
「でも、あんた幹事だよね。
明日奈さんが何かあったら、幹事に言えって言ってたよ」
「里緒奈さん、人使い荒すぎですから……」
祐希は文句を言いながらも、里緒奈と瑞希に缶ビールを渡した。
「文句言わないの。
あ、そうだ、祐希も入りなよ」
「え、ぼ、僕はいいです!」
「いいからいいから、ほら、脱いで脱いで!」
祐希は2人に腕を掴まれ、あっという間に服を脱がされた。
まだ海パンを履いていたのが、唯一の救いだ。
「ほら、ここおいで」
祐希は里緒奈と瑞希に両腕を掴まれ、強引にジャグジーの中に引きずりこまれた。
浴槽に入るとお湯が少し溢れたが、3人でちょうどの大きさだった。
祐希の両脇には、里緒奈と瑞希の豊満な乳房が迫り、目のやり場に困った。
「ほら、みんなで乾杯しよ。
朱音~、祐希の缶ビール持ってきてあげて~」
「は~い、あたしは缶チューハイ貰うね」
朱音は祐希の飲みかけの缶ビールを持ってきて、ジャグジーの傍にあった椅子に座り、4人揃ったところで乾杯した。
「かんぱーい」
4人は冷え冷えのドリンクで渇いた喉を潤した。
「うま~、冷えてて最高に美味しいわ」
「里緒奈さん、禁酒してたんじゃないんですか?」
「あ、今日はね、禁酒をお休みにしたから
たまにはいいでしょ、ね……」
「まあ、いいですけど……
あんまり飲み過ぎないでください……」
「お~、そう言えば私たち、混浴してるじゃん。
祐希、混浴した感想は?」
「ま、まあ、悪くはないですね」
祐希は正直に答えた。
「ねえ、私のおっぱい、触ってみる」
里緒奈は自らの巨乳を両手で持ち上げ、祐希の方を向いた。
「え、遠慮しときます……」
「じゃあさ、あたしのおっぱい、触らせてあげる……」
今度は瑞希が自分の胸を両手で持ち上げて祐希の方を向いた。
「瑞希さんまで……
からかうのやめてくださいよ」
「いや、からかってないよ。
マジで言ってるから……
里緒奈がさ、祐希の触り方、気持ち良かったって言ってたから、私も試してみたくてね」
「気持ちよかったっていうか、なんかゾクゾクするっていう感じだったよ……」
横から里緒奈が、思い出し笑いしながら口を挟んだ。
「ねえ、祐希……あんた、まだ童貞なの?」
「な、何をいきなり……
プライバシーに関することは、お答えできません」
「いや、そうじゃなくてさ……
まだ祐希が童貞のままだったら、あたしらが卒業させてあげようかなって思ってさ。
この3人の中だったら、誰がいい?」
里緒奈の傍若無人な質問に、祐希は動揺して思わず朱音を見た。
「え~! あんた朱音みたいな子がタイプだったんだ」
「朱音、祐希があんたとだったら、童貞捨ててもいいってさ……どうする?」
「え?…… マジで?
祐希、ホントに私としちゃう?」
祐希は、思いがけない朱音の言葉に赤面し、言葉を詰まらせた。
「し、しませんよ。
じょ、冗談はやめて下さい……」
その反応に、里緒奈たち3人は腹を抱えて笑った。
祐希は女子3人に、いいようにからかわれたのだ。
「真に受けちゃってさ……祐希、やっぱりあんたかわいいね……」
「でもさ、祐希あんまりからかうと、また明日奈さんから叱られるから、これくらいにしとこ」
里緒奈も茶化すのをやめ、優しい目で祐希を見つめた。
それから約15分、3人はビールを飲みながら、他愛のない話でジャグジーのひとときを楽しんだ。
ジャグジーから上がる時、里緒奈が祐希の耳元でこう囁いた。
「祐希、ホントにしたくなったら、私が相手してあげるからね。いつでも言いにおいで……」




