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壮大な嘘告白をされ人間不信になった僕、後ろの席の女の子が付きまとってくるようになる  作者: 有原優


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第74話 ナンパ

 その後、僕たちはご飯を食べに行った。

 海の家だ。そこにはフランクフルトやフライドポテト、そして焼きそばなど、様々な料理がお手頃な価格で売られている。

 正直美味しそうで、僕たちは全部買い、ついでに後でかき氷も買う予定だ。


「楽しみ」


 そう、鈴美が言う。

 目の前のフランクフルトに対してのコメントだ。


 今まさに焼いてくれている。

 ここでは焼き立てを持ってきてくれるらしく、さらには焼いているところ見見られる。


 更に区では焼きそばも調理されており、その様子を見ると心なしか涎が流れて着そうになる。

 これではいけないと僕は軽く口を吹く。


 しかも、楽しみな事に、二人で共有できる。そのおかげで一人では食べきれないくらいの料理を食べ合う事が出来る。


 そして料理が出て来る。焼きそばは思ったよりも量が多い。500円の大盛りを頼んだからだと思うが、こんなに多くて大丈夫なのだろうか。

 でもまあ、二人いるし食べられるか。


 そしてポテトもそこそこの量がある。

 ここの海の家は太っ腹という訳だろう。



 そして食事を前に僕たちは料理を食べ始める。


 僕と鈴美はフランクフルトの櫛をまずは触った。


 そして口に入れていく。

 うん、美味しい。そう僕は感じた。焼き加減がちょうどよくて、口の中で美味しさが広がっていく。


 そして僕は二口目、三口目と、どんどんと食べていく。


 美味しくて、止まらない。


 そして、いつの間にか僕はフランクフルトを完食していた。


 それから鈴美を見ると、鈴美は僕の顔を凝視していた。


「どうしたの?」


 そう僕が聞くと、「食べるの早すぎでしょ」と言われた。


「そうかな」

「だって私まだここまでしか食べてないよ」


 その鈴美の櫛にはまだ七割くらい残っていた。

 という事はつまり、僕はそれだけの速さで食べ勧めていたという事なのか。

 そう思うと軽く恥ずかしく思う。


 僕が軽く恥ずかしさから咳払いをすると、鈴美は笑顔を見せてくれる。

 その顔が正直可愛かった。


 そして焼きそばを食べ始めた。


 その焼きそばの量はかなり多く、食べ応えがある物だった、


 かなりの量があり、二人で食べても中々減らない。

 だからこそ食べていて美味しい物だ。


 そして焼きそばもポテトも食べ終わったころにはそこそこお腹も膨れていた。

 僕がふうと、腹をパンパンと叩くと、「食べたねえ」と鈴美が言う。


「じゃあさ、第二ラウンドいく?」

「うん」


 そう、僕が言った瞬間、ちょっとだけ。腹の調子がおかしくなった。

 要するに便意を感じた。


「おなか痛いからトイレに言ってもいい?」


 僕がそう言うと、彼女は「えー」と一言言った後、


「許す」と言った。

 許されたので僕は急いでトイレに向かった。


 トイレ、そこに行くと、僕は安心をした。

 ふう、と軽く安堵の粋を漏らす。



 そして、トイレを澄まして出た。


 ほんの10分程度で、全部で斬ってすっきりしてよかった。

 トイレが長引けばその分、鈴美と遊べる時間も減ってしまうし。


 そして僕が歩いて戻ると、


 そこは修羅場に近い状況だ。

 修羅場と言っても、それは浮気相手と奥さんが、とかそういう物ではない。

 だけど、その代わりに、


 先程の筋肉ムキムキマッチョマンが、鈴美に話しかけていたのだ。

 どうすれば、なんて考えている暇はない。

 助けたいといけない。僕は即座にそう思った。


 だけど、何でだろう。足が動かない。


 助けに行かなきゃならないのに、足が全然動かない。

 あれ、何で僕はこんな弱く。


 鈴美を助けなきゃならないのに、立ち向かえない。


 あれ、僕は弱いんじゃないか?


 現に今も、芹原から逃げている、というのが現状だ。

 立ち向かえてなどいない。


 鈴美の家にかくまわれている。

 一さんの保護を受けて生きて居られている。それが今だ。


 今も鈴美が苦しんでいるのは分かっている。分かっているのに、足が動かない。

 惨めだ。


 惨め。惨めなのは僕だ。だけど、僕はこのまま時が過ぎて、鈴美が自分で問題を解決することを望んでいる。


 鈴美に全てをゆだねてしまっている。

 だめだ。だめだだめだだめだ。こんなんじゃだめだ。

 それが分かっているのに、なぜ僕の足は動かないんだ。

 おかしいじゃないか。動かなかったらおかしいじゃないか。


 僕は鈴美を守りたいのに。



「うわあああああああああ」


 僕は発狂しながら鈴美の元にいぅた。


「何だてめえ」


 睨まれる。怖い。逃げたい。


「鈴美」


 僕は鈴美の手を掴み走った。

 分かっているよ。こんなことは最適解じゃないって。


「鈴美、ごめん。駄目な僕で」


 そう謝る。

 謝らないといけない。


「僕じゃなかったらもっといいアイデアが思ついていたかもしれない。漫画みたいなかっこいい彼氏でいれたかもしれない」

「大丈夫。それでも、陽太君は立派な彼氏だから」


 それは鈴美の優しさだ。

 でも、中々足が動かなかったのも事実だし、こんな解決策しかなかったことも事実だ。

 僕はダメ人間だ。そう、心の底から思ってしまった。


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