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壮大な嘘告白をされ人間不信になった僕、後ろの席の女の子が付きまとってくるようになる  作者: 有原優


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第29話 勉強会

 そして、テストシーズンが始まった。

 テストシーズンが始まってもなお、芹原から大きく攻めてくることはなかった。

 というよりも、話しかけては来るものの、相原も姿を現さないし、気味が悪い。

 さて、それに対してはとりあえず全面的に無視で、僕は鈴美と一緒に家で勉強会だ。


 姉ちゃんもついている。


「姉ちゃん」


 僕は訊く。


「ここどうするの?」

「えっと、それはこうだよ」


 姉ちゃんが優しく教えてくれる。


 姉ちゃんああ見えても名門大学に出てる。むろん国公立でしかないと、金銭的に大学には行けなかったのだ。

 姉ちゃんの教え方は上手い。僕も鈴美も姉ちゃんに分からないところを聞き、姉ちゃんがそれに答えてくれる。

 中々、良い時間の使い方が出来たと思う。


 そして勉強も煮詰まってきたところで、休憩だ。

 休憩とは言っても、そこまで長い球形ではない、しかし頭が痛いからという事だ。


「じゃあ、何をする?」


 鈴美が訊いてくる。

 こういう場合、漫画を読んだりゲームをしたりとかだろうか。


「そうねえ」姉ちゃんが呟く。


「カップルらしいことしたら」

「姉ちゃん」


 僕たちはただの偽カップルなんだから。


「私はしてもいいよ」

「鈴美も乗らないでくれ」

「はーい」鈴美があっけらかんと言った。


 結局、僕たちはゲームをすることになった。


 鈴美が家から持ってきてたのだ。


 ゲームは過熱していった。

 僕は今までゲームという物はほとんど触ったことがなかった。だからなのだろうか、僕はゲームという物にのめり込んだ。

 思えば、僕は今まで娯楽などに触れてこなかった。


 だからかもしれない。僕が友達が出来なかったのは。

 これも、あの母親のせいになるのかな。

 まあでも、恨んで怨んでも仕方がない。芹原のようにまた僕の元に現れなければいい。


「怖い顔してどうしたの?」

「何でもないよ」


 僕はそう笑って答えた。


「そう」不服そうな顔をして、鈴美は画面に再び目を向ける。



「そう言えば、鈴美の家ってどんな感じなんだ?」


 僕は訊いた。

 だが、その瞬間、訊いてはいけない事なのかもしれない、と思った。


 僕の家の家庭環境が悪いのと同時に鈴美も悪いかもしれない。

 鈴美の家も片親とかそう言う事情があるのかもしれない。


 そう思い僕は、「言いにくかったら良いよ」と言った。

 失礼な質問になっている可能性もある。


「そんな悪くないよ」


 そう、鈴美が答えた。その言葉にほっと胸をなでおろす一方、損な悪くないというワードが気になった。


「ただ、私の場合、両親が家にいないの」

「え?」


 その言葉には驚いた。そんな悪くない、と言い切っていい物なのだろうか。


「損な顔しなくても大丈夫。ただ、わたしが一人でこっちに住んでるだけだから」

「単身赴任?」

「うん、そんな感じ。二人共海外に行ってるからね」


 つまり鈴美は一人暮らしをずっと強いられているという事か。


 それはそれで大変そうだな。


「そんな事よりもゲームに集中してなくて大丈夫?」

「え?」


 その言葉に合わせて僕の車がクラッシュした。


 鈴美の方を見ると、「ふふふん」と勝ち誇った表情をしていた。



 そしてゲームもしばらくやり終えた後、僕たちはその場に寝転がる。


「ふう、疲れた」


 僕はそう、力なく呟く。


「ゲームで疲れてたら勉強できないよ」

「確かに」


 ゲーム程度で疲れてたらダメだ。


「それよりさ、」


 僕は同じく床に寝転がる鈴美の方を見る。


「平和だな」


 転校後しばらくの怒濤の日々は何だったのかと思うくらいだ。


「そうだね」


 勿論芹原の存在は忘れてはいない。

 だけど、最近はあのカミングアウトは何だったのやら、普通に喋りかけてくるだけだ。(勿論僕は。全部無視をし続けているが)


 だけど、僕は気にせずにいる。


 気にするだけ馬鹿なのだ。


 そして、20分後、勉強を再開しまた鬼勉強をする。

 その時には姉ちゃんも戻ってきており、僕たちは勉強に精を出した。


 そしてその日は夕方陽が沈むまで勉強をし続けた。

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