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壮大な嘘告白をされ人間不信になった僕、後ろの席の女の子が付きまとってくるようになる  作者: 有原優
第七章 文化祭

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第100話 雨宿り(ホテル)

「もう」


 私はその場に寝転がる陽太君を見て、そうため息をついた。

 確かにあの時の私は体力が限界で歩くのもしんどかった。

 だけど、そんな私を陽太君はおんぶして下山してくれた。


 そのことには感謝してるけれど、


 倒れるくらい頑張らなくてもよかったのに。


 最期らへんは体力がそこそこ回復していたから、歩くくらいなら出来たのに。

 とりあえず陽太君を連れて、バスに乗った。

 びしょぬれだから乗車拒否でもされたらどうしようかと思ったけれど、事情を察してくれたのか、そんな事は言われずに済んだ。

 そのことに対してほっと一息ついた。


 陽太君は私にもたれかかる形で、眠っている。

 陽太君を窓側にした方がよかったのかもしれない。だけど、わたし自身陽太君の体温(今は冷たいけど)を感じたかった。

 だから私にもたれかかる形にした。


 ああ、寒い。

 身体が冷えている証拠なのかな、と思った。


 陽太君も冷えているだろう。私よりももっと。

 だって、私をずっと背負ってくれてたのだから。

 少し休憩した方がいいのかな、なんて思った。


 バスが止まった。私は財布の中を確認する。

 1万円以上ある。これなら大丈夫だと思う。


 シャワーも浴びないといけないし、


 流石にこのまま電車に乗るわけにはいかない。


 私はふと顔を上げた。そこに見えたのはとある建物だ。


 わたしたちはカップルだ。

 別に入っても構わないだろう。

 勿論、そのような行為はする気はないけれど。


 そして、私は中に入った。


「年齢は?」


 そう言われた。

 まずいと思った。

 わたしたちは未成年だから、入れないかもしれない。

 だけど、それは無事に済んだ。


 美咲さんに電話をして事情を説明した。

 すると、「分かった」と言ってくれた。

 そして、美咲さんが色々と説明してくれた。


 一応、そういう行為はNGと言われた。私も今陽太君とそんな行為をするつもりはない。

 今子供が出来たら困るもん。将来的には……分かんないけど。



 ★


「ん」


 目が覚めた。あれ、どうなったんだったっけ。


 隣を見る。

 鈴美が寝ている。

 ここに連れてきてくれたのかな、


 その次の瞬間、違和感に気づいた。ここは僕の家じゃない。それにここはホテルっぽい感じだ。

 ああ、そういう事かと、理解、出来ない。

 え、どういう事。鈴美はどういうつもりで僕をここに連れてきたの?


 鈴美はぐっすりと寝ている。

 すやすやという言葉がまさに似合うだろう。


「鈴美」


 僕は呟く。


 鈴美の顔を見る。

 可愛らしい顔だ。


 途端に寒気に襲われた。

 スマホを覗く。


『目が覚めたらシャワーでも浴びてください』


 鈴美からだ。それと姉ちゃんからも一通。


『そういう行為は決してしない事』


 と書いてあった。

 それに少しほっとした。

 鈴美が求めて、ここに連れてきたわけじゃないと知って。

 僕は慌てて、シャワー室に向かう。


 そして、シャワーを浴びた。

 温水に体が温められる。

 幸いにもお風呂も用意されていた。

 もう、鈴美が入った後なのかな、と思い入る。

 銭湯とかではないため、お湯を溜めて入るようなお風呂だが、冷えている体にはこちらも効果抜群みたいで一気に冷えが解消された。



 温かい。

 温もる。

 多分いつものお風呂よりも暑くなっている。入れてから暫く経つはずなのに。

 だけど、それが今の僕には気持ちがいい。


 家まで連れて帰るよりもこれがいいという気持ちなんだろうな、と思った。


 ふう、


 その時だった。


 鈴美の姿が見えた。

 そして鈴美は、


 こっそりと、ガラス張りの向こう、僕のは言っているお風呂に入ってきた。


「なにしてるの?」


 何で入ってきてるんだろう。

 まだ回ってない頭で考える。


「一緒に入りたかったから」


 どう言う意図だよ。と僕は思った。

 一緒に入りたかったから。

 筋は通っているかもしれない。


 でも、


 こう言ったホテルで一緒だと、


 まるでそう言う行為になるかもしれない。


「タオル巻いてるから平気だよ」


 鈴美はそう言うが、どう考えてもそう言う事じゃない。


 陽太君、どうしたの?

 僕はその言葉に、困惑の色を燃せた。だって、鈴美の家に行った時も、僕たちは一緒にお風呂には入らなかった。

 鈴美は胸にタオルを巻いている。


「鈴美ってそんな大胆だったっけ」

「私はこうだよ」


 好打よって、そうじゃなかったじゃんか。


「でも、雰囲気に流されてかな」

「流されて?」

「うん」鈴美は頷いた。


「だってこういう場所だからさ」

「まさか」

「そんなことしないよ。それ目的じゃないし、そもそも高校生でやる物じゃないでしょ」


 良かった。安心した。鈴美には前科があるのだ。

 勿論あの時は未遂で終わったけれど。


 


「だけど、ちょっと待って」

「どうしたの?」

「僕もタオル巻かせて」


 流石に今のままは恥ずかしすぎる。

 僕の下腹部を見られたら、終わってしまう。


「じゃあ、待ってるね」

「うん」


 鈴美が目をつぶってくれたので、僕は走ってタオルを取りに行った。

 そして、僕はお風呂の中に入った。

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