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をぐらのさうし 巻之弐十伍  作者: 小椋夏己
2025年  1月
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みなさん出してますよ

 たった今のことなんですが、妙な電話がかかってきました。いつものように実家の家の電話です。


 もしもしと言って出たら、そのまま相手は黙ったまま。これはまたセールスとか何か集めてるから出してという電話かなと思ったので、そのまま黙ってました。


 前にも書きましたし、いつも思うけど、なんでああいう電話って沈黙するんでしょう。おそらくこちらが「もしもし小椋です」みたいに名乗ると思ってるから、相手が誰か分からないで黙るんでしょうけど、相手が名乗らなかったら沈黙して名乗るまで待てっていうマニュアルでもあるのかな。


 まあ、なんだか分かりませんが、今回は結構長い沈黙がありました。でもこちらが何も言わずにずっと黙ってたらやっと、


「もしもし、こちら◯◯と申します」


 と、聞いたことがない名前を名乗りました。そしてその次の要件がよく分からない。


「毎年この時期に造花を作るのにみなさんいらない植木鉢とか家の外に出してもらってるんですが、そちらも1つでも2つでもいいのでほにゃららら~」


 と、言い出した。


 造花? 植木鉢? なんじゃそりゃ? そんな電話初めてだぞ。


「それ、なんですか」


 と思わず聞いたんですが、さすがに聞きますよねこんなの? そうしたら、


「造花を作るのにみなさんに協力してもらってるんです、ですから植木鉢をですをね、素焼きでもプラスチックでも構いませんから玄関の前にでも出してもらっておいて」


 と、やっぱり言ってる意味がよく分からない。なので、


「あの、何をするんですか」


 と聞いたら、


「ですから造花を作るんです」


 と言うので、


「それで植木鉢がいるんですか?」

「はい、そうなんです、みなさんにご協力いただいてるんです。玄関の前に出してもらっていたら」


 とか言うので、


「どうしてそれに協力するんですか?」


 と、根本的な疑問をぶつけてみたんですが、


「みなさん協力してくださってますので」


 って、そんなん全然聞いたことないぞ。


「それ、どうして協力しないといけないんですか?」


 と聞いたら、


「ですから造花を作るのにみなさん協力してくださってます」


 って、だから、なんでその造花を作るのにみんな協力するのさ?


「だから、どうしてみなさん協力してるんですか?」

「みなさん出してくれてますよ」


 とどう言ってもみなさんばっかり言うので、


「うちのご近所もですか?」


 と聞いたら、堂々と、


「はい、みなさん協力してくださってます」


 と言い切ったので、


「本当にみなさんですか? ご近所の方に聞いてもいいですか?」


 と聞いたら、


「はい、いいですよ」


 って、どんだけ自信があるんだ!


 もしも、ご近所でどこかにそういうのに協力しましょうってなったら、おそらく回覧板とかでお知らせが来ると思います。実家は今は住んでる人はいないけど、自治会費を払って回覧板とゴミ当番だけはやるようにしてるので、そんなのがあったら知ってるっての。それに毎年やってるって、今まで来たことないぞ、そんなもん。


 あまりに堂々と嘘を言うもので、さすがにちょっとイラッとしました。


「なんだか分かりませんが、うちは協力したいと思わないので」


 と言ったら、


「ああ、そうですか」


 と、ぶつっと電話を切られました。


 ほんまになんやねん、造花作るから植木鉢出せって。なんで造花作るのに植木鉢がいる? まだいらない花瓶とか花を飾る何かって言うのなら分かるが、なんで植木鉢やねん。どんな造花なんだ。


 多分、いらない物出したら他にもないかとか言ってくる作戦でしょう。新しい切り口にイラッとしたけどちょっと面白かったです。


 造花作るから植木鉢出してって言われた方、いらっしゃいますでしょうか? 


「そんなやつ、いねえよな?」


 って、なんかそんなセリフが有名なアニメかなんかあったなあ。今そんな気分。

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