断片
願い事ひとつすら
思い浮かばず星が解ける
その時を待つことにした
叶う願いはない
大切な事ほど
なんでもない事
一方的な幸せ言なんて
上手く伝わらない
そんな海を連想させる
流れる果てしない
ほうき星の中に
深く寝静まる星が一つあった
星が瞬けばその都度
手に持つキャンバスで描き留める
書き残しがないか空を見上げては
ありふれたフレーズで頭が埋め尽くされる
いつの間にか
独り言のように消えてゆく
ただ見つめるしかない
それは遥かと彼方をちょうど二等分した
奇跡にも似て
綺麗なものにも似ていた