無事奪還しました。
後数回で完結したいので、ちょっとお休みします。
漸く使用人に支えられたザガリンが部屋に入って来た。
「ザガリン侯爵。貴殿が今回の件に無関係である事は理解しております」
セシリアを抱き上げたままのシルヴァンがオロオロするザガリンに声を掛け、マーカスを警備隊が来るまで拘束する様命令し、ゆったりと馬車に向かった。
セレナ達もシルヴァンの後を追い、ラインもいつの間にか居なくなり、その場には腑抜けになったマーカスと状況が分からずオロオロしているザガリンだけが残った。
シルヴァンが馬車に乗り込むとセシリアが意識を取り戻した。
「シルヴァン様」
「意識が戻られた様ですね」
「はい。あの……出来れば椅子に座らせていただけますか?」
当然の様に自分の膝の上にセシリアを座らせているシルヴァンは少し寂しそうな顔をしながら、顔を真っ赤にしているセシリアを自分の隣に下ろした。
「セシリアたん。意識が戻ったのね」
すぐにセレナ達も合流し、シルヴァンとセシリアが並んで座り、セレナやアリスと蓮が彼女達の前に座ると馬車は静かに走り出した。
「初めまして?なのかしら」
セシリアがセレナの顔を見つめながら小首を傾げる。
「やっぱり生のセシリアたんは天使」
「セレナ様の残念感が増しますね」
セレナがセシリアの可愛さに悶えているとすかさず蓮が呆れる。
「本当。セシリアさんがセレナの中にいた時はセレナが本当にご令嬢って感じだったのに」
アリスも呆れ顔でため息を吐いた。
連休中に書き上げるぞ!




