セレナサイド セシリア帰還。
そろそろマーカスの出番です。
セレナサイド
小声で話し合っていたが、マーカスの姿が見えた途端、セレナは誰かに頷き目を閉じた。
「セシリア・ウィンストン」
マーカスがセシリアの名前を大声で呼ぶと、まるでスポットライトのようにセシリアの姿が光に包まれ、柔らかな銀髪がふわり、と揺れた。
「御用でしょうか?」
閉じていた目を開け、涼やかな声が会場に居る全ての者の耳に届く。
毅然とした態度。何処か冷たく響く声。
姿は変わっていないが、セシリアが戻ってきた、とアリアンナは確信した。
「セシリア。君の不幸を今こそ吹き飛ばしてやる」
マーカスの言葉に周りの者達がギョッとした顔をする。
不幸?セシリアほど美しく教養が高いだけで無く、人望もあり多くの人達に愛される存在の彼女の不幸など誰も思い浮かばない。
「王命なんかで愛する俺と引き裂かれるなど、君は不幸すぎる」
マーカスは何が言いたいのか?
セシリア本人だけで無く会場に居るほとんどのもの達が呆れていた。
「殿下、王命は如何なるものかご存知でしょうか」
コツコツと靴音を立て、セシリアが人混みから離れ前に出た。
「父上が出す命令だろ。なら、その息子の俺が破棄しても問題ない」
マーカス殿下って頭、悪かったんだ。
会場中の人間が呆れを通り越し、残念な生物を見る様な目でマーカスを見る。
暑いと書くスピードが落ちる。




