セレナサイド サマーパーティー。
書き直しをしていたらストックが……(泣)
セレナサイド
学生達が待ちに待っていたサマーパーティー当日。
アリアンナを前に、セレナは大きなため息を付いていた。
「ウィンストン家の溺愛に押し潰されそうでした」
成人していない令息令嬢の為にサマーパーティーはドレスコードは軽めだが、セレナが着ているワンピースは下手なドレスより手の込んだもの。
「さり気なく兄の瞳の色や髪の色を取り込みながら、爽やかな物に仕立てるなんて」
シルヴァンの髪は漆黒で、瞳は藤色。夜会用の豪奢なドレスであれば取り入れるのも容易いが、昼間のパーティーには重い色だ。
「そこでは無くて……」
セレナがへにょっと眉を顰める。
セレナが言いたい事くらいアリアンナは理解している。だが、知らないふりを通すつもりだ。
「いつですの?」
「マーカス殿下が叫んだら、です」
小声でセレナがタイミングを教えてきた。
今日、このパーティーでセレナはセシリアと入れ替わる事になっている。
邪神が考えたシナリオはほぼ潰され、セシリアへの危害は無い、とラインが判断し、入れ替わりが昨日決まった。
「お世話になりました」
「面白かったですわ。出来れば、セレナ様ご自身にお会いしたかったですが」
「それは、ちょっと難しいかと」
小声で話し合う姿は微笑ましい。
覚えているうちに書き溜めなきゃ。




