セレナサイド 最強の令嬢。
9月ですね。暑いけど。
「ラインからの提案で、卒業式まで保留にしないでさっさと片付ける、だそうよ」
「創造神ライン様を呼び捨てに……」
アリアンナは嘆いていたが
「だってラインが呼び捨てにしなきゃこのまま元の世界に帰れなくするって言うんだもん。こっちだって好きだけどセシリアたんにはシルヴァンさんと結婚してもらいたいし……」
アリアンナにセレナは延々と愚痴を吐き出している。
かなりストレスが溜まっているのだろう。アリアンナは諦めて聞き役に回った。
「ライン様の呼び方はライン様の要望を優先することにしましょう。それで?」
セレナの愚痴が終わった頃、アリアンナが話の続きを要求する。
「ラインは今度のサマーパーティーでヒロインもどきに付いている邪神を封印するつもり」
「ライン様は邪神の尻尾を掴んだのですね?」
「隠れて逃げ回っているみたいだけど、自分の作ったシナリオが崩壊する事を防ぐ為出てくる、と見ているの」
サマーパーティーでマーカスを追い詰めればヒロインもどきの後ろに隠れて居られなくて出て来る、と考え作を巡らせることにした様だ。
「では、もう少し策を弄してみましょう」
アリアンナの提案にセレナの顔が引き攣った。
また台風が近づいている。




