表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/66

アマルファ王サイド 王宮にて

ストックが無くなったので、2、3日休みます。

王宮にて


学園から戻ったマーカスはアマルファ王の執務室に呼び出された。


「お前、ウィンストン公爵令嬢に怪我を負わせただけでなく突き飛ばしたそうだな。しかも、令嬢が気を失っていると言うのに」


感情の無い、冷たい目をしたアマルファ王。

けして冷たい父親では無かった。

幼い頃は走り寄れば抱き上げてもくれたし、剣の訓練を頑張れば褒めてもくれた。

だが、今目の前に居る父からなんの感情も読み取れない。


「う、嘘です。ちょっと腕には触れましたが」

「嘘か。王家の影が見ていたのに、嘘と言うか」


王家の影。誰であるかは知らないが、アマルファ王に忠誠を尽くす者が嘘など吐くはずがない。


マーカスは青褪めた顔でアマルファ王を見るが、冷たい視線は突き刺すほど鋭くなっている。


「子には罪が無い、と思っていたがお前は母親にそっくりだ」


突然バーバラのことを言われ、マーカスは首を傾げたが、王宮で働く者達は誰も急な病で離宮に下がったバーバラに同情を向けていない。

それどころか、既に居なかった者の様な扱いだ。


「母上の病気は何ですか?もしや不治の病とか……」

「今更聞くのか」


鋭い視線に耐えられなくなったのか、マーカスは下を向いた。


「お前はあと一年で学園を卒業する。その後の処遇は、成人するのだから勝手にしろ。王太子にはアーロンがなる事が決まった」


王族から外される事はない様だが、王位継承権は剥奪され不要のもの、と言い渡された事にマーカスは愕然とした。


ふらふらと執務室を出るマーカスの背中を見ながら、アマルファ王は冷ややかな声で背後に立つ青年に話し掛けた。


「シルヴァン卿。貴殿の妹は優秀すぎるな」


マーカスがアマルファ王の執務室に入った時から王の後ろに立ち、黙って2人のやりとりを見ていたシルヴァンは軽く頭を下げてる。


「幼い頃からアリアンナはセシリア嬢と親しくしておりましたから」

「それだけか?」

「陛下。陛下がセシリア嬢への嫌がらせを黙認していた事、ロードハイド家は忘れておりません」


シルヴァンの妙に座った目にアマルファ王が軽く頭を下げた。


「すまなかった。いずれは自分の過ちに気が付き、謝罪すると期待していた」


まったく。親の心子知らずとは良く言ったものだ。

結構書き溜めてたのに、無くなるの早い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ