Day13
--15:22@錦糸町--
~前置き〜
パーナン引退から数か月後、
俺は、居酒屋で友人(松野と北沢と明石)ら4人で飲んでいる際に、
事実上のポツダム(敗北)宣言を行った。
〜前置き完了〜
宣言そのものに特に意味はない。
ただのけじめだ。
(いじめ絶対だめ。)
心に傷を負ったもの。
傷を負うことを回避したもの。
一途なもの。
彼女いるもの。
店員。
それぞれの想いが交錯する。
錦糸町とは不思議な街だ。
1軒目がおわり、店の外に出る。
街は寒く、吐く息は少し白い。
「マッサージはいかがですか」
「マッサージはいかがですか」
しゃらくせぇ!しゃらくせえよ!
俺もマッサージ嬢(中国系)のように、
これだけ強気に攻められればな。
見るもの全てに怯えずに、
アスファルトに咲く花のようにな。
リスペクトだよ。
今夜はあんたらに乾杯(完敗)だよ。
その後俺らは、
いつものカラオケで飲み放題までつけて。
いつもの通り、松野がぶっつぶれて。
トイレの便座に座りこもってさ。
松野を家に帰して。
ガールズバー行って、
ドリンクせびられ。
拒否り。
己の器の小ささを呪いつつ、
客にしんどい思い強いんな、と!
タラスばりのシャイボーイなんだからよ。
断るのも実は心を痛めてんだぜ!?
などと、悪態を心の中だけでつき。
そうこうしているうちに終電間近になり。
いつものようにお開きになったんだ。
デジャブか?ってくらい、全てがいつも通り。
そんな日々がこれからもつづいていくんだろうな。
いや、つづいていくんだろうか!?
この心に空いたすき間を、
どのようにして埋めようか。




