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気づいたら魔女になっていた。  作者: やまぶどう
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4話 肉詰め油揚げ

宮子はスーパーに入ると手際良く必要なものをカートに入れていったが、

金髪美少女は魚売り場で目をキラキラさせたりと忙しない。

見て見ぬふりをしてレジへと進む。

会計をしている最中も、少女は興味津々にその一部始終を観察していた。

買い物袋を自分が持つと聞かないので、袋の持ち手を片方ずつ持つことにした。


セミの鳴き声が響く中小道を見知らぬ美少女と歩く。

何だか不思議な感じがする。


帰宅すると、少女はあたかも自分の家のように玄関で靴を脱ぎ、てってってっと入っていく。


手を洗うと習って少女も手を洗う。

そのまま台所へ行き買って来た食材を並べる。

少女もまた真似して残りの食材をテーブルの上に並べる。

食器棚からボールを取り出し洗って水を切る。

まな板を洗いネギを微塵切りにする。続けて他の食材も切る。

ボールの中に豚ひき肉を入れて塩胡椒・生姜・微塵切りした椎茸・微塵切りしたネギ等を入れる。

「混ぜてみる?」

宮子が尋ねると少女は嬉しそうに頷いた。

ビニール袋を裏返し少女の手にはめ、どうぞというと楽しそうに混ぜ始めた。

その間うどんを茹でるために鍋でお湯を沸かす。

並行して油揚げを半分に切り、少女が練ったひき肉を詰める。

フライパンを火にかけ肉詰めした油揚げをフライパンに乗せ、お酒・本つゆ・5㎝くらいに切ったネギ・ある程度味がしみ込んできたら水を加え、ひと煮たちしたら火を止め、うどんを茹で始める。

うどんが湯だったら湯切りして

どんぶりへそれぞれ入れる。

その上に煮詰めたつゆをかける。

つゆをうどんに絡ませてからお湯で味を微調整したら、肉詰め油揚げとネギを加える。

スーパーでもらった割り箸を配って

手と手を合わせて

「では、頂きます。」

「頂きます。」

宮子の素振りを見ながら少女もちゅるちゅるとうどんを食べ始める。

肉詰め油揚げにかぶりつこうとして熱かったのかはふはふしながら少しずつ食べている。

肉詰め油揚げは噛み締めると肉汁がじわっと口に広がってとても美味しい。

即席ながら美味しいなと宮子も食べていた。

「美味しい?」

「もいふい、、、!」

宮子が尋ねると少女はもぐもぐしながら幸せそうに答えた。

そう、、、金色のもふもふの尻尾を振り、耳をヒョコッと出しながら。

でも、あえてそこは突っ込まない。

この家はそういう場なのだということを宮子は何となく感じていた。

それが心地よくもあった。



幼女は狐っ子でした。

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