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カメガール

作者: ひらけるい

誰からも必要とされていない

誰も必要としていない


深い森へ誘われるように

孤独の中心を目指す


硬い甲羅の中で嵐が過ぎ去るのを一生耐える


私にはそれができる


だって誰も私を理解してくれないから


誰も分かってくれないから私は独りで生きるしかないじゃん


それに私は誰のことも理解できない


だって普通がしんどいもん


普通の波に乗れなければ溺れて死ぬから海から上がるしかないじゃん


適当な人肌のぬくもりは充分知ったよもういいよ


快楽に没頭できるほどの集中力はもうないし


フレンジー状態だった頃は目の前のことも見えてなかった


なりたい自分とか言える季節はとっくに終わっていて


捕食されなかっただけマシとか諭されちゃって


完璧なヤツなんていないなんてほだされちゃって


気分はすっかり子供だった自分を卒業したティーンエイジャー


つまりは馬鹿みたいってこと




甲羅の奥で息をひそめてる私がいつか言われたいことは


あなたのことを理解できるのは私がそんな風に生きてきたからだと思うの、とかいうやつ


つまりは………


水の中で泳げないかもしれない

陸でも餌を見つけられないかもしれない


このまま、生きる場所をどこにも探せないまま生きていくのかもしれない


せめて甲羅は割れないように


カメガール


強くなれなくても強いものに負けないでいたい


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