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はじめまして、初投稿となります。通勤、通学時など暇な時に見てもらえたら幸いです!
県立高校に通っている「天道侍 悠太」は、自分では平々凡々な学生と思いながら過ごしている高校二年生。
昔から目立つのが好きではなく、かと言って影が薄いわけでもなく、普通の高校生活を送っているつもりらしい。
梅雨真っ只中の6月、朝から雲は暗く空を覆い隠し、雨粒が傘を叩き、風情ある音を出しているが、
当の本人としては、月曜日というだるさも相まって非常に鬱陶しい気分となっている。
傘を持たない方の手が濡れていることに少し、苛つきを覚えながらも学校につくと、
悠太の席の前の女の子に声をかけられる。
「おはよう、天道侍くん。」
「あぁ。おはよう、メガネっ娘」
「もう!いつも名前で呼んでって言ってるのに!」
このやりとりは、毎朝のルーチンワークと言って良い。
悠太は基本的に中の良い友人にしか名前で呼ばない。覚える気がないとも言う。
そのため、名前を呼ばない人に関しては、特徴を用いて命名し、新規作成された名前で呼んでいる。
「ははは。悠太はなかなか名前で呼んでくれねーからな。」
「いいよね、克哉くんは。天道侍君に名前で呼んでもらえるんだから!」
メガネっ娘と呼ばれた女子は、声がかけられた方へ嘆息しながら振り向き、答える。
「まあ、俺は悠太と幼馴染だからな。流斗だって名前で呼ばれているだろ?」
悠太との幼馴染は2人いる。
1人は今しがた会話をしていた「神宮寺 克哉」
幼稚園の頃からの付き合いで親友である。
もう1人が流斗と呼ばれた、「魁 流斗」
小学生からの付き合いで、流斗も悠太の数少ない親友だ。
克哉の外見は、明るい茶髪の短髪。彫りが深く、かなりのイケメン。
昔からよく事件に巻き込まれるが、人間とはおもえない反射神経と力でその事件を解決するラノベで言う主人公。
流斗は、黒髪で髪が長め。切れ目のクールイケメン。
剣道をやっているのだが、中学では全国1位をとり、高校でも無双している凄いやつ。と悠太は2人をそう思っている。
「(てかどっちもイケメンすぎて俺だけ普通って!!不平等なこの世界を恨みたくなる!神よ!イケメンに天罰を!!)」
「よう、克哉」
悠太は右手を上げ、克哉に挨拶をする。
「おう、悠太」
克也も同じような作法でいつもどおりの挨拶をする。
「きたか…悠太」
流斗も無口ながらも挨拶をする。
「よ。流斗」
いつもどおり挨拶をしたあと、間を置くこと無くチャイムが鳴り響く。ホームルームが始まるチャイムである。
先生が教室に入ってきたときに座っていないと、名指しで注意されるため、目立ちたくない悠太はいそいそと自席へと向かう。
そして、事件は唐突に悠太やそのクラスメイトを巻き込んだ。
突然、床と天井に見たこともない紋様が浮かびだしたのだ。
「なんだこれ!」
「きゃー!なによこれ!」
紋様は浮かび上がるだけではなく、前が見えなくなるほどの強烈な光を発生させた。
「うわ!眩しい!」
「目がぁっ、目があああぁっ!」
「(…おい、最後のやつ絶対楽しんでたろ。)」
悠太は、そう思いながら意識を無くすのであった…
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