欲望に忠実に
ホームルームが終わった瞬間
俺は覚悟を決めたのを裏腹に
伽耶はクラスメイトの波に押し寄せられて
俺からは伽耶が見えなくなっていた
なんか、前のデジャブを感じたが
皆の表情を察するに俺を助けてくれたのだろう
多分、前回のようになっちゃ困る、という感じ
俺は皆の声を聞き耳立てる
「どこから転校して来たの!?」
「伽耶ちゃんって綺麗だね!何かしてるの!?」
「なんで金華山が好きなんだよ!」
伽耶は様々な意見を一旦収めると
伽耶は人差し指を立てる
「私、昔から父の仕事で転校ばかりしてきました、今回はかなり遠い島から転校です。綺麗と言われたのは何回もありますが私は何もしてません。恐らく母がモデルやってるのが原因でしょう」
様々な意見の中で一番多かった二つを返す
え、俺も聞き取れたのは確かにその二つだけど
あの中でよく聞こえたな
「そして恋愛さんが好きなのは理由がありますが、長くなるのでここではやめましょう♪」
伽耶は笑顔でそう言って男子たちのハートを射止める
恐ろしい女だろう?あれ、俺に告白してきたんだぜ
さっき話にでていたが、母はモデル、父は大手会社の社長
神宮寺財閥と並ぶ大金持ちなのである
おそらく、百華さんがあんなに敵対してたのは
そのせいだろう
すると、今までずっと黙っていた真里奈があの、と声をかける
「あの、神谷さん、お取り込み中悪いんだけど」
「はい?どうかされましたか?」
「恋愛君は私の彼氏なのでどうか身を引いてください!」
本来、急に乱入してきた方に頭を下げなくてもいいのだが
さすが真里奈というべきか、潔い
伽耶は俺に彼女がいないと思ったのか
珍しく動揺している
「え?恋愛さんが?彼女?これは夢かしら?」
「恋愛君は私のものです」
いつ俺は真里奈の物になったのかは不明だが
まあべつに間違ってはいないので俺は頷く
「そうだよ伽耶。俺はもう彼女いるんだ」
「あ、あー、へ、へぇーそ、そうなんですね」
すごく動揺している伽耶は一旦深呼吸して
なぜかシャツの上ボタンを取り外し始める
男子一同の頭に!?のマークがつく
そして前かがみになって俺からの視線から
希望の狭間が見える(何がとは言わない)
「恋愛さん、欲望に忠実になってください。私なら恋愛さんを満足出来ますよ?」
「い、色仕掛けになんかのらねぇよ!やめろ伽耶!」
俺は目線を逸らしてそう貶すと
伽耶は頬を膨らませてボタンを付ける
そして踵を返してからこう言った
「私は今でも気持ちは変わりません。絶対にあなたを奪ってみせます」
神谷 伽耶 18歳 156センチ
恋愛の初恋相手にして神宮寺財閥に引けを取らない大金持ち
顔は少し子供っぽいが体だけが大人に成長した
お嬢様口調で常に敬語、怒ったことはない
だが自分のためなら手段を選ばない
色仕掛けが得意で男にモテモテ
だが恋沙汰以外はただの優しい女の子なので
かなりの人気者である




