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懐の小文  作者: 葡萄
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風の便り

ペンパルサイトでの、若い外国人女性への返信抜粋

 日本語の「風の便り」とは、「直接本人からではなく、誰かを介して伝わってきた噂や伝聞、または間接的な知らせ」を意味します。先ずはネット検索してみてください。


 たとえば、あなたが子どもの頃、とても仲の良かった友達がいたとしましょう。彼女とはわずか一年ほどの付き合いでしたが、いつのまにか遠い土地へ去ってしまいました。二十代になったあなたは、ときおりふと彼女のことを懐かしく思い出すことがあります。そんなある日、偶然にも誰かから「彼女の家族はいま他国の○○にいるらしい」と耳にしたとします。そのとき、「風の便りで二十年ぶりに彼女の居所を知った」と表現するのです。この言い回しには、噂にどこか幻想的な響きを添えるニュアンスがあります。

 また今回、わたしはまったく未知の国の○○から、見ず知らずのあなたのお便りを受け取りました。これもまた、不思議でどこかファンタジックな出来事です。この場合も日本語では「風の便り」と表現できます。すなわち、あなたのお便りは風に乗って、遥か彼方の○○から日本の私のもとへ届いた手紙、というわけです。


 言われてみれば、なるほど、いっときの雨音や、風に揺れる木々の葉擦れの音もまた、見知らぬ誰かからの便り、とそう思えなくもないですね。──


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