空に輝く
空に輝く星たち。
太陽は一番の人気者。
皆に明るい世界をあげたいと、体を燃やして、地上をあまねく照らしている。
みんな、そんな太陽の心を知らなくても、彼の元気いっぱいな姿を見ると、「今日はいい天気だなあ」「暖かいなあ」と、気づけばニッコリ笑ってる。
夏の太陽はあまりに眩しくて、暑くって、人々は日が沈むとほっとしてしまうけど、冬に、あっという間にその姿が隠れてしまおうとすれば、なんだか寂しくなってしまう。
月も、太陽が大好きだ。心の底からソンケーしている。
いつも青白い顔をして、気分屋な彼だけど、太陽みたいにみんなに光を贈りたい。太陽がいない夜は、ぼくが地上を照らすよ、といつもがんばっている。
でも、些細なことで、だんだん元気がなくなって、まっ暗になっちゃったり、また、だんだん元気が出てきて、キラキラ輝いたりと、浮き沈みが激しい。
でも、太陽の四六時中元気いっぱいなところが苦手なものもいて、太陽の次に人気ものだ。
ダメなところもある、あの繊細さが人気の秘訣らしい。
太陽や月は、色々な人のところへ光をおくるため、南の空を、東から西へと常に移動している。
それとは反対に、北の空に頑固に居続けて、キラキラとがんばって輝いている星もいる。
ポラリスはあまりに頑固で、北の空から動かないため、とうとう、北の星。北極星と名づけられた。
いつだって、変わらず北の空で輝く彼は、地上の人々に道標として愛されている。
他にもこと座のベガや、アルタイル、アンドロメダ……。
みんなが知っている、かっこいい名前の星たちは、いつだってがんばっていて、暗い夜空でキラキラと輝いている。
太陽ほどの光はおくれなくても。
地上まで、ほとんど届かなくても。
みんな、自分らしく輝いて、周りを明るく照らしてる。
でも、そんな中、輝けない星もいて……。