表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Straight to the Heart  作者: 森幸
2/27

正樹と夏美の大学時代

正樹は当然のように東京の一流大学に進学し、夏美は英語教育で有名な東京の女子大に入った。夏美は正樹ほど勉強ができなかったが英語だけは好きだったからその大学に入れてとても満足していた。大学では英米文学のゼミに入ってアメリカ20世紀文学についてレポートを書いたり議論したりした。夏美は英語を勉強して何をしたいの、と、1度正樹が夏美に聞いたことがあった。特にしたいことがあるわけじゃないの。ただ英語が好きだし、アメリカの小説を読むのも好きだからと答えた。ジャズの本もいつか英語で読んでみたいし、それだけ。と夏美は答えた。正樹はその答えに不満そうだったが、夏美は正樹と結婚して奥さんになることしか考えてなかったから、英語を使って何か仕事をしようなんて思いもしなかった。


正樹は大学4年の時に受けた国家公務員試験に優秀な成績で合格し財務省に入った。

「どうして財務省を選んだの」と、夏美は、正樹の就職をお祝いするために二人で行ったイタリアンレストランで聞いた。

「官庁はたくさんあるけど、お金を握っているのは財務省だから。やっぱりお金を握っているところが一番強いし権限がある。どうせ行くなら大きな権限があるところが面白い」と正樹は言った。

「そうか、私の家もお母さんが財布握っていてお父さんより強いし」と夏美が言った。

「国家と夏美の家を一緒にするなよ」と言って正樹は笑った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ