1 反少年主義とは何ぞいな
人は何故生まれてくるのか。
人は何故生きなければならないのか。
生きるとは何なのか。
生きた先に何があるのか。
どうも、ヨシオです。
いや~、何かごっつい久し振りに登場した気がするわ。
学校でのあの一件(第一巻参照)があってから、まだ一カ月も経ってないはずやのに。
まあそれはともかく、最初に言うた四行の言葉を、オレはここのところずっと考えている。
オレはつい数ヶ月前、レイコさんという女性とひょんな事から文通をするようになった。
レイコさんは俺より年上の女性で、その丁寧な文章と字体からして、
上品で清楚な人柄なんやろうと想像していた。
そしていつしかオレは、このレイコさんに恋心を抱いた。
初恋やった。
しかし相手は年上の女性。
まだ小学生のガキんちょであるオレなんかが、釣り合うはずもない。
だから俺は心に決めた。
見た目はまだまだ少年やけど、
中身はレイコさんに見合うような立ち振る舞いができる、
立派な大人の男になろうと。
オレはこの生き方を
『反少年主義』
と名付け、これに則った生き方を心がけるようにした。
その甲斐あって、オレはかなり大人の男に成長する事ができた(その割には身長が全然伸びていない事はここでは省く)。
ところがそんな俺の頑張りが、すべて水の泡となってしまう出来事が起こった。
あれは、つい数日前の事・・・・・・。