十五話 夫婦岩
自身の失態を即座に揉み消すTー34。
安心しろ、俺はバッチリ見ていたぞ。
「天国で仲間と過ごすんだよ」
「ただのサイコパスじゃねぇーか」
「彼らを天国へ見送ったところで」
「見送ったというか送ったんだけどな」
ヘイシダコたちが天に向かって泳いでいる想像する。
完全に俺たちがあの世への片道切符を無配布した感じだな。
「はやく第二軍は来ないのか。私は戦争をしたくてしたくて堪らないのだよ」
「じっとしていられないとか多動症か?」
「同志、時間を効率的に扱うものと思ってくれたまえ」
確かに、T-34がいなければもっと時間がかかったし、逃げられたタコも多かったと思う。
そう考えると結構効率的というか力技だな。
圧倒的火力で敵を捩じ伏せる、愉悦。
「何かこびり付いていて邪魔なのだが。むむむ、取れぬ」
「社会的邪魔者がなんか息巻いていてワロスなんだが」
「暴言が悲しいのだが同志」
ゼアミの時のように倒される直前に墨をかけてくるタコもいるそうだ。
T-34も食らったのか綺麗な白髪と白肌、朱に染まった棺桶が墨だらけだった。
そして向こうの方では黒い人形の物体が倒れていた。
そう、俺のドMメイドがタコ数匹に絡まれて墨だらけにされている。
「ハァ、ハァ。墨、触手。ハァ〜」
「この娘は癖が強いだけなんです!」
「トキマサさんの親バカ」
取り敢えずサンサンには引き続き囮になってもらっておこう。
人畜無害のヘイシダコに絡まれているサンサンの安全を見てから湖を見る。
そこから第二軍か、ヘイシダコがまたもや現れる。
新たなる敵が登場して目が輝くT-34。
棺桶銃を乱発しながら走っていく。
「シャーーーーーーーーーーー‼︎」
某漫画の神父見たいな奇声。
第一軍のように墨顔になったゼアミが続いていく。
「よし今のうちに突撃!」
「味方を平然と盾にする奴」
他力本願な考え方は変わらないな。
ゼアミにも多少活躍して経験値を貯めて欲しいのでちょっとだけ補助してやるか。
「歌川広重・冨士三十六景 伊勢二見ヶ浦‼︎」
そう俺が叫んだ瞬間筆で描いた岩が本物と化して落ちてくる。
「よし、ゼアミはこれに隠れとけ」
スキル〈画狂の星〉と〈森羅万象〉を使用して二本の大岩を顕現させる。
二つの巨大な岩にこれまた巨大な七五三縄が締められている。
夫婦岩と呼ばれ伊勢にあるイザナミとイザナギの結合を表す古くから有名な大岩。
下っ端の音楽神ゼアミから見れば二柱は超絶目上で上司に当たるかもしれないが。
今は上司にあたる二つの岩に隠れてもらう。
また錯乱して暴れられると困るからな。
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